この作品はいかがでしたか?
464
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桃
桃
青
夏になり、僕らの教室を ぎらぎらと日光が照り付ける
春頃に家出をした僕は、 約2週間ほどで家にかえらされた
───親の手によって
でも、桃くん説得してくれた
この学校に通わせて貰えるように
桃くんの丁寧な言い回しで どうにかこうにか ここに通えるようになった
青
お昼休み、僕らは2人で昼食を摂る
それもこの場所、 人気のない体育倉庫裏
桃
汚れた白い壁から顔を出した桃くん
青
僕は口をとがらせてそう言うと
桃くんはクスッと笑った
桃
青
一見付き合っているように見えるが 僕らは付き合っていない
桃
青
今は8月
とにかく暑い、口を開けば「暑い」だ
桃
青
青
桃
桃
桃
青
青
桃
桃
青
桃
桃
青
楽しみになってきた
久々に橙くんとも出掛けられる!
桃
青
桃
僕が見た先生の無邪気な笑顔は とても可愛げだった
橙
橙
桃
青
橙
パチンツ
僕達は愉快な音を鳴らして ハイタッチをした
桃
橙
桃
桃
橙
青
僕は予想もしていなかった
海に行く日の当日───
当日の朝、ころじぇるのLINE
橙
青
橙
青
青
橙
橙
青
橙
青
橙くん家を今日来れないことを 桃くんに伝え、家の前で桃くんを待つ
桃
目の前を通った車から顔を出したのは桃くんだ
青
桃
桃くんは車を止めて降りると、 僕を助手席に座らせた
桃
青
青
桃
そうして僕達は、海へ向かった
青
青
僕は久々に来た海に感激して駆け回る
それを見る桃くんは、大人っぽい
…というか大人だ
桃
桃
青
青
桃
桃
青
桃くんはスタスタと広い所へ行った
僕は海で、イソギンチャクを触ったり
好きな形、色の貝殻を拾ったりした
桃
青
遠くから叫ぶ桃くんの元へ行くと
桃くんはちょいちょいと手招きした
青
桃くんは左手に拳を作っている
桃
開かれた手を見ると、 そこには桃色と少し霞んだ白色の 石があった
青
青
桃
青
僕はその綺麗な名前に惚れ惚れする
桃
桃
桃
青
青
青
桃
桃
珍しく目を輝かせてはしゃぐ桃くんは
僕が握っているシーグラスよりも
煌めいていた
青
僕は桃くんの背中を置いながら、
小さくそう呟いた
((夕方))
桃
青
青
桃
桃
僕は、帰る前の時間がいちばん嫌いだ
どこか寂しいような切ないような
大好きな人が隣にいると余計だった
桃
青
青
桃
桃くんはそう言ってバックの中を ゴソゴソと漁る
桃
青
桃くんが握るのは、コルクのついた
透明な瓶だ
桃
そう言ってまた砂浜と海の間に戻る
青
透明のガラス越しに移る夕日が 海水に反射する
お互い黙ったままになってしまった
桃
青
僕は無意識のうちに、 帰ろうとした桃くんの腕を掴んでいた
桃
きっと身体は、今なら僕が 正直になれることを知っている
だから、今───
波の音がうるさい
だって僕の感情の音だから
桃
言うんだ、青…!!
青
少し俯いてしまった僕
グイッ
チュッ
顎が二本指で持ち上げられ、
唇が優しく触れ合った
青
正直今何が起きたか分からない
桃
桃
桃
青
青
嬉し涙が止まらない
桃くんは優しく僕の頭を撫でてくれた
大好きな人の手は、 こんなにも温かいんだなって
改めて僕は知った
コメント
4件
ヤバイ、なんか、泣けてきた…フォロー失礼しまーす!
更新遅くなってごめんなさい💦 今年中には完結させるのでよろしくお願いします!!!