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#スケート
IA🌸໒꒱⋆゚
15,457
— 世界は一位しか覚えていない。 二位は「惜しかった人」。 三位は「頑張った人」。 けど、歴史になるのは一位だけ。 だから私は、ずっと一位でいた。
記者
フラッシュが光る。 歓声が響く。 首にかかった金メダルは、もう何個目なのかわからない。
凛月
短く答え、一礼する。 記者たちは笑顔でマイクを向ける。
記者
記者
私は静かに頷く。
凛月
本当は。 好き、というより。 一番自分らしく自然に滑れる曲だった。 音が鳴れば、身体が自然に動く。 考えなくても、氷の上で息ができる。 だから、変える理由なんてなかった。
記者
少し考える。 ライバル。 その言葉が頭の中を駆け巡る。
凛月
取り繕わずに正直に答えた。 自惚れ?違う。 今は、誰も私の点数に届かない。 だから。 ライバルなんて、 考えたことなかった。
インタビューを終え、 控え室へ向かう途中。
湊
聞き慣れた声に振り返る。 白い髪に青い瞳。 朝陽湊だ。
湊
嬉しさが隠しきれていない。 子犬みたいだな、と思う。
凛月
凛月
そう言うと、 あからさまに表情が変わった。 よほど嬉しかったんだろうな。
湊
湊
目にじんわりと涙が滲んでいる。 そんなに私と出れるのが嬉しいんだ。 その姿が少しおかしくて、 思わず笑ってしまう。
凛月
他人事のように聞こえただろうか。
湊
湊
湊
その言葉に、 少し沈黙した。
凛月
意地悪で言ったわけじゃない。 本当に、そう思っていた。 湊は努力家。 誰よりも練習している。 でも。
努力で埋まる差じゃない。 そう、信じていた。
帰り道。 リンクバッグには、新しい振り付けの提案書が入っていた。 コーチは言っていた。
コーチ
でも、私は断った。 今考えると、 馬鹿だなぁと思う。
凛月
その一言で話は終わった。 いや、終わらせた。 私は変わる必要なんてない。 だって、
誰にも負けないのだから。
今思い返すと、後悔しか残ってない。
凛月
あの頃の私は、 一番怖いものが何か、知らなかった。 負けること? 転ぶこと? いや、違う。
変わること。
それが、一番怖かった。
そして、その恐怖は。 たった0.2点で、 私の人生を壊すことになる。
コメント
6件
ここから始まるの楽しみ〜!!✨ニマニマが止まんねーぜ(((
うわ、めっちゃ重くて綺麗なプロローグ…🥀 「変わること」が一番怖いって台詞、刺さりました。一位じゃなきゃ意味がない、って生き方の代償みたいなものがひしひし伝わってきて。 でも、最後の0.2点で壊れる——って一文がめちゃくちゃ気になる。この先、どうなっちゃうんだろう…。続き、静かに待ってます🌙