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紫尾睡蓮 ~夏祭りお出かけ Story~
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮
入力中になっては消し、また入力しては消しをしばらく繰り返し、ようやく携帯はメールを受信した。
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮
━────── •●• ──────━
紫尾睡蓮
言葉通り申し訳なさそうに眉を下げ、彼ははにかんだ
夏に相応しく着物を着てはいるものの、やはり羽織についているフードを被っている。
彼は私の髪と服を見ると、一瞬驚いたように目を見開き、赤らんだ頬を緩ませた。
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮
なにか思い立ったように辺りの屋台を見回し、その一つに目を留めた。
紫尾睡蓮
人混みの中、私を引き留めるように着物の袖をきゅっと引っ張り、その屋台を指差した。
彼の頼み方はたどたどしく、慣れていないのが見て取れた。
紫尾睡蓮
顔をほころばせ喜ぶと、急ぎ足で屋台へ向かう。
戻って来た彼の手には一つの簪《かんざし》が大事そうに握られていた。
紫尾睡蓮
彼は壊れ物を扱うかのように、そのアメジストの簪で私の髪を彩った。
その様子に満足そうに笑うと、私に向かって手を差し出した。
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮
普段は見せないいたずらっぽく笑うその表情は妙に艶っぽく、思わず息を飲んだ。
紫尾睡蓮
不安げに目を逸らす彼の手を取り、目を合わせる。
彼はぱちくりと目を瞬かせた。
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮
彼は何度も後ろを振り返りながら歩いた。
人混みから離れ、細い遊歩道を進む。
やがて木々が途切れ、視界が開く
紫尾睡蓮
──思わず息を呑んだ。
川の向こうに街の灯りが広がり、その上で花火が大きく咲いている。
人の影は一つもない。世界から人が消えたような錯覚を覚えた
紫尾睡蓮
花火の音の合間に、隣から声が聞こえる。
紫尾睡蓮
また空の花が散る。美しい色と、音だけを残して、儚く散る。
紫尾睡蓮
そう言い終わると、彼は空に視線を戻した。
夜空で花火が弾けるたび、彼の横顔が色を変える。
紫尾睡蓮
紫色に照らされながら、彼はそう零した。
しゅるしゅる、どん。
音を立てて昇り、また消える。
かと思えばまた昇り、紺青の空を彩った。
紫尾睡蓮
気が付けば花火は終わり、帰りの客が騒めいていた
紫尾睡蓮
背を向けて歩き出すと、後ろから彼に手を引かれた。
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮
そう言った彼とは目が合わず、フードから覗いた耳は真っ赤に染まっていた。
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮
紫尾睡蓮