テラーノベル
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いつものように朝目が覚める。
赤葦
そう。俺は欲に言う『生理男子』だ。
未だ家族以外の誰にも話したことはないし、このことについて相談なんて家族にもあまりしていない。
今は木兎さんについて行くだけで精一杯なのにこの『生理』とやらに俺のバレーの練習を阻まれる。
赤葦
家族に相談「しない」と言うよりは「出来ない」
俺の親は出張が多く家を空けることが多いし、子供の頃からだったから慣れていた。
それに、自らが所属している部活では自分は副主将という立場で体調が悪い等とかまけている暇はない。
少なくとも先輩達に相談すれば親身になってくれて、馬鹿にしてくる人なんて居ないんだろう……
でも、密かに引かれたり、気持ち悪いって感じる人もいるだろうし、わざわざ相談するのは気が引けた。
赤葦
誰もいない家に向かってそう呟き家を出る。
重い身体を引き摺って歩き始める。
赤葦
などと独り言を言いながら歩く。
木兎
木兎
木兎
赤葦
木兎
赤葦
木兎
赤葦
自然と止まっていた脚を動かす。
学校に到着。
白福
木兎
白福
木兎
赤葦
木兎
木兎はクラスの友達の元へと走っていく。
白福
赤葦
白福
赤葦
後でこう答えてしまった自分に後悔するとは誰もまだ知ることも無く。
白福
赤葦
授業中……
赤葦sideです。
赤葦
え……想像以上に今日体調悪いかも。
保健室行こうかな……
いゃ、でも薬持ってなかったっけ……
(ポケットの中を探す。)
良かった。薬あった…
次の休み時間にでも飲も……
(キーンコーンカーンコーン)
やっと授業終わった……
モブ☆
モブ☆
赤葦
体育にて……
赤葦
赤葦
モブ☆
赤葦
モブ☆
赤葦
モブ☆
そんなこんなで持久走は始まった。
赤葦
いつもよりも息が上がる。
足もなんだかおぼつかない。
赤葦
一方、その頃の3-1はと言うと…
窓際の席で何故か木葉、木兎は前後になっている。(クラスは本誌とは異なります。)
(木兎が木葉の背中をペンで小突く。)
木葉
木兎
木葉
木兎
木葉
木葉
木兎
木葉
(立ち上がり教室を出ていく。)
木葉
先生
木葉
先生
木葉
先生
木葉
(そして、教室を出ていく。)
赤葦side
やばい……
もう、無理かな。
立っていられないかも……
誰かの声……?
○○
○○
○○
○○
○○
○○
○○
赤葦
ここからの記憶は正直ない。
誰と話したのか、誰が来てくれたのかそんなことを考えることさえ出来ない
木兎side
グラウンドに着いた時には赤葦は座り込んでいた。
周りが俺に視線を向けてザワザワしていたがそんなこと気にならない。
俺の大事な後輩がこんなにも苦しんでいるんだ……
朝会ったはずなのになんで気づけなかったんだろう……
そんなことを考えても仕方ないって分かってるけど……
グラウンドにて……
木兎
木兎
木兎
木兎
木兎
木葉
木葉
赤葦
赤葦(ここからの記憶は正直ない。)
木兎
木葉
木葉
木兎
2-6の生徒達がザワつく
モブ☆
モブ☆
モブ☆
モブ☆
モブ☆
モブ☆
なんと、木兎が赤葦を姫抱きで運んだそうな。
保健室にて……
木葉
木兎
木葉
木兎
木葉
木兎
木葉
木葉
木兎
保健室は静寂に包まれた。
そんな沈黙を破るかのように一人で話し始める。
木兎
木兎
木兎
木兎
木兎
赤葦
木兎
木兎
赤葦
木兎
赤葦
赤葦
木兎
赤葦
木兎
木兎
赤葦
木兎
赤葦
木兎
赤葦
木兎
赤葦
赤葦
木兎
赤葦
木兎
赤葦
木兎
また、涙が零れる。
赤葦
木兎
赤葦
木兎
赤葦がベッドから降りて立ち上がる。
そこで木兎が目にしたのは、
本来、純白のシーツであろうものが、赤葦が寝ていた部分が赤黒く染まっている。
その光景に衝撃を受け呆然としていた木兎だったが、最も驚かされる状況が視界に入ってくる。
まさかとは思ったがあのポーカーフェイスの赤葦のいる方から哀哭の声がするのだから。
木兎
赤葦は横に首をふる。
木兎
赤葦
赤葦
木兎
赤葦
木兎
赤葦
木兎
赤葦
木兎
赤葦
赤葦
木兎
赤葦
木兎
静かな保健室には赤葦の泣き声と、木兎の詰めた声が響く。
木兎
木兎
木兎
木兎
赤葦
木兎
赤葦
木兎
木兎
赤葦
木兎
次第にこの日のことはバレー部に広まり、真実を打ち明けることとなり毎月赤葦が生理の時にはバレー部全員でサポートするのであった。