テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
赤
桃
多分この返事がよく無かった
赤
桃
これもよくなかった
赤と一緒に寝るのをやめてソファーで寝たのもよく無かった
そんなだから、赤は出て行ったんだ
「保存の効くご飯を冷蔵庫に入れてます」
「しばらく帰りません」
机に置かれていたメモ
シミができてて、多分泣いたんだと思う
赤はどんな思いで
何を考えて、このご飯を作ったんだろう
どんな気持ちで、荷物をまとめたんだろう
桃
いつから、赤と話すのをやめた?
いつから、一緒にご飯を食べなくなった?
いつから、家に帰らなくなった?
忘れてしまうほど長い間、帰らなかった?
いつ、出て行ったんだろう
何日、何ヶ月
出ていってからどのくらい経ったんだろう
なんで、止められなかった、?
桃
俺が悪いんじゃん
もう俺と一緒にいたくない?
もう、おれはいらない?
桃
桃
ごめんって、
傍に居なくてごめんって
まだ、言えてないのに
赤
ドアの方から、懐かしい匂いがした
赤
赤は困ったような顔をして
俺におかえり、とぎこちない顔で微笑んだ
桃
赤の肩を掴んで、抱き寄せた
みっともなく泣き出して
力の限り、赤を求めて
赤
赤は驚いたような顔をして
優しく、そっと
俺の背中に手を回した
この小さな手に、こんな小さな体に
どんなに辛い思いをさせただろう
同棲してるのにも関わらず帰ってこない
ご飯を作っても捨てて
寝る時も、広いベッドにひとりで
桃
赤
赤
赤
桃
赤
赤
桃
赤
赤
桃
桃
あれから、どのくらい時間が経っただろう
泣き疲れた俺はそのまま赤にもたれかかって寝てしまった
桃
出て行ったり、してないよな
桃
赤
赤はおかゆを持って俺の部屋に入ってきた
赤
赤
心配、してくれてる?
桃
桃
何度謝っても足りない
それくらい、酷いことをした
赤
赤
小さな声でぼそぼそと呟く
桃
赤が出て行ってから、随分と臆病になった
赤がいつ、俺に愛想を尽かすか、怖くなった
赤
赤
赤
赤
桃
赤
桃
コメント
12件
ぶくしつです!
ぶくしつです!

ブクマ失礼します!