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僕はあれから、お母さんの再婚した人とその子供と3人で新しい家に住んだ。
お母さんは、殴られた衝撃で、あばら骨を骨折してしまい、動くのがままならない状況だったが、次第に治り、今はリハビリの最中なんだそうだ。
お母さんの身体は、見ているだけで痛々しく、酷かった。
身体の至る所にある痣
腕には火傷の跡
今思い出しただけでも、呼吸困難が止まらない。
見ず知らずの人と、これから一緒に過ごすのは、不安が募りに募った。
お父さん
叶
お父さん
叶
お父さん
叶
お父さん
お父さん
葛葉
高校は葛葉と同じところに入ることになった。
クラスは違うけど、お互い部活や委員会には所属していないから(というか今の精神状態では入れない)、登下校はいつも一緒にと決めたのだ。
叶
葛葉
叶
葛葉
お父さん
新しいお父さん…
お父さんは、とても朗らかで、優しい人だ。
お母さん…早く戻ってこれるといいけど
葛葉とは話す内容がなかった
あるはあるけど
お互い変に気まづくて
黙って登校した。
出来れば葛葉と同じクラスが良かったけど
たとえ義理だからって、そんなことできるわけが無い
葛葉より誕生日が早い僕は
どうしても「お兄ちゃん」でなければならないのだ
クラスメイト
叶
授業に集中しなければならないのに
お母さんのことが心配で
お母さんを殴っていたお父さんの姿をどうしても思い出してしまう
その度に吐き気が止まらなくなって
どうすればいいかわからなくなっていた
叶
クラスメイト
僕は休み時間に
猛烈な吐き気に襲われて
廊下しゃがみ込んだ
先生
叶
先生
叶
先生
先生
健屋花那
叶
健屋花那
健屋花那
僕は先生の判断で早退することになった
これじゃ、葛葉が困るだろう…
葛葉には、悪いことをした。
葛葉はどういう理由で父子家庭になったのかは知らないけど
「お兄ちゃん」の僕が何時までも引きずっているのはダメなんだ。
…「お兄ちゃん」…なんだから…
コメント
8件
うっひょええああ(?) 続きが楽しみです!フォロー失礼します!