悪ノ召使

この物語には、キャラ崩壊･つまらない要素が、含まれています。

ｰｰｰキャラ紹介ｰｰｰ

Kanato/奏斗#双子の兄。家臣の命令で、Yunaの召使いに。

Yuna/由奈#双子の妹。国を受け継ぐ、女王候補。

Renna/恋菜#隣の青い国 青空の国のお姫様。

Sota/蒼汰#隣の国 深林の国の村人。 恋菜とは、恋人同士。

Yuren/結恋#蒼汰の妹。裁判官に務めている。

Ryo/遼#双子の兄妹の父親。 何者かに、殺されてしまう。

Tukina/月那#双子の兄妹の母親。 何者かに、殺されてしまう。

Shin/真#双子の兄妹の召使い。 意外と苦労人？

Leito/伶音#双子の兄妹の家臣。 妹の由奈を、王女に希望した。

これは、むかしむかしのお話。

ゴーンゴーンと鳴る教会の鐘。

とある国に、双子の兄妹が産まれた。その日は、澄みきった晴天の日。

この元気にはしゃぎ回っているのは、 妹の由奈。

お転婆な由奈に、いつも振り回されている。

本当に、いつも大変だ。

先に言っておくけど、由奈は厨二病なんかじゃない。

…と、このように子供っぽい性格なので、よく罠にかかる。

2人が、笑っていると召使いの1人であるShin/真が、こちらに走ってきた。

双子の兄妹の表情が青ざめていく。

2人の両親は、死んでいた。

医者からの話だと、病で亡くなったらしい。

両親に病気なんかなかったし、話も聞いたことも無い。

最近、流行りの病なんてものも無い。

2人は、何者かに殺された。

…理由？

なぜなら、ここの警備は厳重だから。

病の原因と語ったのは、医者は敵？ …では、家来達は？兵士は？召使いは？

入ってきたのは、1人の家臣。

妹を、女王に…するのか。

妹の由奈を王女にするには、奏斗は邪魔な存在…なんだ。

そして、1人の家臣がこう言った。

その時、奥の扉が開く。

目の前で、跪く兄の姿に動揺を隠せない由奈。

あれ以来、由奈は兄と話さなくなった。

兄 奏斗と顔を合わせられるのは、 教会の鐘が鳴る3時のティータイムの時間だけ。

その時間になると、兄がお菓子を持ってきてくれる。…話すことは無い。

今日は、私 由奈が初めて【女王】として国民達の前に出る日だ。

…とても、憎い。

両親を奪い、更に兄を変えた…この人達が。

全て、この人達のせい。全部…！

この人達のいいなりなんかならない。 使い潰してやる。

由奈の性格が、大きく変わってしまった。

あんなことを言う子ではない。 優しくて、純粋で…！

私は王女で、兄は召使い。

もう、兄は【由奈】と呼んでくれない。

あれから、4年の月日が流れる。 2人は、14歳になっていた。

王女は、家臣の言うことを聞かずに、自分のしたいことを続けて、国は滅茶苦茶に。

今日は、女王のお菓子を買いに行っている。このお菓子は、女王の好物。

誰も聞こえない音量で、ぽつりと呟く。

4年間、信頼出来るものは誰もいなかった。

青い…国…か。お父さんが、王の時に仲がよかった国だった。

頭を下げる由奈と同い年ぐらいの女の人。

この王女は、純粋だ。 嫌な感情は持っていない。

2人は、叫び声を上げた。

この人は、命の恩人。

だって、俺と由奈を命懸けで助けてくれたから。

深林の国…さっき、出かけた…

命令は絶対…行かなくちゃ。

…警戒は、していない。

そして。

僕は、2人をころした。

離れ離れにならないように…同時に。

涙がこんなに出てくるの？

俺は、青空の国を離れた。

無邪気な笑顔になる由奈。 俺は、ずっと見つめていた。

私の兄 蒼汰は悪の召使いによって 殺されてしまった。

怒れる国民達を城の窓から眺めて、俺は呟く。

扉を開けると、震えて膝をつく妹の姿が。

俺は、由奈の肩に手を置く。

もう少しの…辛抱だ。

これより、女王の処刑を執行します。

チャンスは、逃したくないもん。

国民の中に佇む1人の少女…

可愛い妹。

お兄ちゃんの首に、処刑用の器具が付けられる。

私の声は、国民の歓喜の声で消された。