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四月
先生
先生
新学期のざわめきが落ち着き始めた頃 葉月たち1年生は
都内見学という名目で“班別行動”を 行うことになった
学年でも進学校と名高い明稜学園 だけに、この行事も"自主性"と "プレゼン力"が問われる。
下田葉月
下田葉月
桐谷リコ
同じ班の人
同じ班の人2
桐谷リコ
桐谷リコ
ピンクの一本三つ編みを揺らしながら 瑠璃は得意げに笑う。
下田葉月
下田葉月
桐谷リコ
桐谷リコ
見学当日: 東京某所のテレビ局
葉月たちの班は、瑠璃のコネで 某キー局の許可を得て 特別なルートで見学できることに
案内係は若手のAD・美咲さん まだ20代前半らしいが てきぱきと案内をこなしていく
班一同
桐谷リコ
同じ班の人2
同じ班の人
下田葉月
桐谷リコ
美咲
美咲
美咲
無数のモニターと操作パネル 響く無線の声。
同じ班の人
下田葉月
美咲
一同が感嘆の声をあげる中 葉月はどんどん興味を惹かれていった
スタジオ裏、照明室、衣装部屋 編集ルーム──
煌びやかな照明 ガラス越しに見えるスタジオ
ADが走り回り、タレントが笑い カメラが回っている。
……だが、見惚れすぎたのが いけなかった。
気づけば、まわりにいたはずの クラスメイトも、梨乃の姿も 見えなくなっていた。
下田葉月
下田葉月
焦りと混乱が交錯し、 次第に胸の鼓動が速くなる
下田葉月
スマホを開こうとしたが 充電が切れていた。
下田葉月
心細さが喉の奥を詰まらせ 涙がにじんだその時──
下田葉月
下田葉月
バランスを崩してよろけた葉月に 差し出されたのは白く長い指。
大丈夫?
下田葉月
目の前にいたのは ──黒髪に整った顔立ち
──涼しげな瞳 ──完璧すぎるプロポーション
東透
見上げた先にいたのは 女子たちが騒いでいた 国民的アイドル・東 透だった。
優しく 完璧に“王子様”のような笑み。
東透
下田葉月
下田葉月
一瞬で顔が熱くなる葉月だったが 次の瞬間──
東透
その王子様が 深いため息をついた。
下田葉月
東透
下田葉月
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