悪魔と天使の凸凹コンビ

使人×悪人 (悪魔×天使)

見た目は天使×見た目は悪魔

そんな凸凹コンビの物語

連載再開

元気な声で喋る彼は

天使のような見た目だけど悪魔だ

実を言うとこういうぐいぐい来る人は苦手なのだ

けど不服にも

こんな彼とは

家が同じなのだ

普段はここまでウザ絡みはしてこない

何かあったのだろうか

悪人は冷たい

え、この子ほんとに天使?って思うぐらい

けどそんな対応僕にしかしない

ずるい

ずるいよ

こういう時だけ優しいなんて

彼から放たれた言葉は

普段のウザ絡みではない

「好き」という言葉

スッと透き通た横顔は

なんだか儚くて今にも散ってしまいそうだった

新入生の時ロビーに集められた悪魔達の中に

1人だけ天使がいた

みんなはその子を悪魔だと思っていたようだったが僕には天使にしか見えなかった

苦笑いする彼はとても可愛くて

愛おしかった

それ以外の言葉が出てこなかった

少し考えて彼はそういった

咄嗟に口を抑える

自分でも体温が上がっていくのが分かる

ﾄﾞｻｯ

気づくと押し倒されていた

軽くパニックになりそうだ

余裕のない表情で彼が言う

「可愛い」なんて1度も言われたことがない

心臓がﾊﾞｸﾊﾞｸして

声すら聞こえないくらいうるさくて

苦しい

ｸﾞｽｯ

目の前で顔をぐしゃぐしゃにして彼はそう言った

涙を拭いながら彼はそう言う

彼の顔はどんどん赤くなる

昔の設定どこだよ

END