それからずっと、蒼は側にいて心の傷を癒してくれた
あの事件のトラウマから、女の子のことを苦手になって友達を作るのに苦労したけど、
蒼が女の子と話すきっかけや、遊びにいく機会をくれて、
中学生の頃は、何人かの女友達ができ、とても幸せに過ごせた
蒼以外の友達とは高校が別々になってしまったけど、
また仲の良い友達を作り、楽しく学校生活をおくろうとしていた
そう、今日まではー。
一条翡翠
あぁ、思い出したみたいだね、桜子。
目の前の男が肩に触れようとした
相澤桜子
いやッ!さ、触らないでッ!
一条翡翠
……
相澤桜子
(まさか…この人が翡翠ちゃんなわけ…)
相澤桜子
(だって翡翠ちゃんは女の子なんだよ?)
相澤桜子
(…でも)
一条翡翠
うっわ…
一条翡翠
嫌われてるかもとは思ったけど、まさかここまでとは…
一条翡翠
傷つくなぁ、桜子
相澤桜子
…ッ!
相澤桜子
(あの目…私を見るときの捕食者みたいな目…)
相澤桜子
(…あの時の翡翠ちゃんみたい…)
相澤桜子
ヒッ…!
私はその場から逃げ出した
相澤桜子
蒼、蒼…ッ!
一条翡翠
…!
蒼の家を目指して。
一条翡翠
…あー腹立つ…
一条翡翠
他の男の名前ばっか呼びやがって…
一条翡翠
でも大丈夫。
一条翡翠
今度こそ俺のものにするから
一条翡翠
愛してるよ…桜子ォ…🖤
その場から逃げ出したから気づかなかった
歪んだ愛情に再び、襲われそうになっていることに…







