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ルル
98
楪羽*yuzuriha*
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──一週間後。
能力者実験施設壊滅事件は大きく報道されることなく幕を閉じた。 世間には「違法研究施設摘発」とだけ発表され、能力者たちもそれぞれ保護施設や病院へ移送されていった。 何でも屋《Snow Man》にも、ようやく穏やかな時間が戻ってきていた。
……そのはずだった。
《最近話題の都市伝説》
《“どんな病気でも治す花”知ってる?》
《エルフレ・バルサムっていう花らしい》
《花の蜜だけで難病も怪我も全部治るとか》
《絶対デマでしょwww》
《いや、見たって人いるらしいよ》
《能力者が作った花なんじゃね?》
スマホの画面には、似たような投稿が次々と流れていく。 最初は誰も本気にしていなかった。 都市伝説。 ネットの噂。
その程度の扱いだった。
だが── 翌日。
新たな投稿が拡散される。
《昨日、「俺その花咲かせられる」って投稿してた高校生覚えてる?》
《アカウント消えてる》
《いや、アカウントだけじゃない》
《学校も休んでるらしい》
《親が行方不明届出したって》
《嘘だろ》
《釣りじゃないの?》
《いや、近所の人が警察来てたって》
《マジで消えた》
《怖……》
《これ以上エルフレ・バルサムのこと書くのやめる》
《この投稿も消されたら笑う》
その投稿を最後に、そのアカウントは更新されなくなった。
ネット上は半信半疑のまま騒ぎ始める。
カランカラン。
朝の事務所。
佐久間大介
勢いよく扉を開ける。
向井康二
岩本照
佐久間大介
ラウールは新聞を読みながら首を傾げる。
ラウール
机へ新聞を広げる。
そこには小さく記事が載っていた。 『SNS上で広がる”奇跡の花”』 『悪質なデマに注意』
深澤辰哉
ラウール
宮舘涼太がコーヒーを机へ置く。
宮舘涼太
その声はいつも通り穏やかだった。
渡辺翔太も新聞を一瞥する。
渡辺翔太
宮舘は静かに頷くだけだった。 阿部亮平はノートパソコンを操作している。
阿部亮平
目黒蓮
阿部亮平
全員の視線が阿部へ向く。
阿部は画面を見ながら続けた。
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
事務所の空気が少しだけ変わる。
佐久間大介
阿部亮平
岩本照
その時。 事務所の固定電話が鳴った
プルルルル。
深澤が受話器を取る。
深澤辰哉
数秒後。 表情が変わる。
深澤辰哉
電話を切る。
向井康二
深澤はゆっくり頷いた。
深澤辰哉
深澤辰哉
深澤辰哉
宮舘が静かに尋ねる。
宮舘涼太
深澤はメモを見る。
深澤辰哉
深澤辰哉
深澤辰哉
その名前が事務所に響く。
ほんの一瞬だけ宮舘の手が止まる。
渡辺も腕を組んだまま目を閉じる。
渡辺翔太
それだけ呟く。
阿部だけは画面から顔を上げる。
阿部亮平
目黒蓮
深澤辰哉
深澤辰哉
九人はそれぞれ準備を始める。
翌日。 午前十時。 カラン、と静かな音を立てて事務所の扉が開く。
入ってきたのは、白髪混じりの男性だった。 年齢は六十代ほど。 きっちりとしたスーツに、使い込まれた革鞄。
深澤が立ち上がる。
深澤辰哉
男性は一礼する。
??
??
名刺を差し出す。
白石誠一
阿部が名刺を受け取り、小さく目を通す。 確かに植物学者だった。
深澤はソファを勧める。
深澤辰哉
白石は腰を下ろすと、鞄から分厚いファイルを取り出した。
白石誠一
白石誠一
事務所が静かになる。
深澤は頷いた。
深澤辰哉
深澤辰哉
白石はゆっくり頷く。
白石誠一
一枚の写真を机へ置く。 そこには、ぼんやりと光を放つ白い花が写っていた。
ラウール
ラウールが思わず身を乗り出す。
ラウール
白石は首を横に振る。
白石誠一
白石誠一
白石誠一
さらに資料を広げる。
そこには全国地図。 赤い印が十数か所に付けられていた。
白石誠一
白石誠一
阿部が資料を見つめる。
阿部亮平
白石は驚いたように阿部を見る。
白石誠一
阿部は苦笑した。
阿部亮平
白石は続ける。
白石誠一
白石誠一
佐久間が首を傾げる。
佐久間大介
白石は真剣な表情になる。
白石誠一
白石誠一
白石誠一
白石誠一
白石誠一
その言葉に、全員の表情が引き締まる。
岩本が腕を組む。
岩本照
岩本照
岩本照
白石誠一
白石は頷いた。
白石誠一
深澤辰哉
白石誠一
白石誠一
深澤は仲間たちを見回す。 誰も異論はない。
深澤辰哉
白石は深く頭を下げた。
白石誠一
依頼人を見送った後。
事務所では早速作戦会議が始まっていた。 阿部がモニターへ資料を映す。
阿部亮平
画面には行方不明者の一覧。
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
向井が目を丸くする。
向井康二
宮舘涼太
阿部は頷く。
阿部亮平
ラウールがタブレットを見る。
ラウール
目黒は地図を眺める。
目黒蓮
阿部亮平
阿部亮平
宮舘は静かに紅茶を口へ運ぶ。
宮舘涼太
阿部亮平
渡辺も資料を眺める。
渡辺翔太
渡辺翔太
阿部がモニターを切り替える。
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
深澤が眉をひそめる。
深澤辰哉
阿部亮平
阿部も納得がいかない様子だった。
その時。 宮舘がふと窓の外へ視線を向ける。
向かいのビルの屋上。
一瞬だけ。
何かが光った気がした。
宮舘涼太
しかし次の瞬間には何もない。 気のせいだったのか。 宮舘は何事もなかったように視線を戻した。
目黒蓮
目黒が尋ねる。
宮舘涼太
宮舘涼太
自然な笑顔。
誰も深く追及しなかった。
だが、その頃。
向かいのビルの屋上では。 黒いフードを被った人物が双眼鏡を下ろしていた。
??
??
通信機の向こうから声が返る。
??
??
??
??
数秒の沈黙。
??
??
双眼鏡が再び事務所へ向けられる。
そのレンズは―― 偶然にも。 SnowManの誰かの姿を静かに捉えていた。
9人はまだ気付かない。 自分たちが、すでに誰かの”観察対象”になっていることを。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 第7話、読みました。 前回の壊滅事件から一瞬の静けさ……と思ったら、もう次の波紋が。 “エルフレ・バルサム”っていう花の噂、めっちゃ不気味。 しかもそれを発信した人が次々消えてるって、完全に組織的な何かが絡んでる感じ。 阿部くんの「少なくとも七人」の台詞、あそこ一気に空気変わったよね。 宮舘さんが向かいのビルを見たときの「何でもないよ」の笑顔が逆に気になる…… あの人、何か知ってるのかな? それとも過去に関係あるのか。 9人が監視されてるってラスト、すごくゾワっとした。 次、どう動くのかすごく楽しみです。 コンソメパンさんの世界観、どんどん深みを増してて素敵です🌙