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隊士
隊士
キン! キン!
隊士
隊士
ズザッ
隊士
隊士
隊士
ズシャッ…!!
鬼の首が落とされる。 その様をただ、見ていた。
ただ、待っていたから。 その時が来ることを。 息を潜めて、虎視眈々と。
隊士
隊士
『滅』と書かれた背中から、 緊張感が無くなった。
隊士
隊士
隊士
張り詰めた糸が切れる瞬間。 それが、私の望んだ時!
刻
隊士
隊士
ギキャッ! ブシャッ!
男と女は、意味がわからない といった表情。
ゴツッ…
刻
あっけに取られたアホヅラを晒して、 無様に地面に転がる隊士の首。 私は手にしているナタを振るって、 血を落とす。 気持ち悪い奴らの血なんて、 このナタにつけたままは嫌だから。
ドサッ… ドサッ…
刻
刻
糸の切れた操り人形のように、 地面に崩れ落ちた体。
刻
目の前でまだ鮮血を流す 人だったもの。
刻
はしたなく大口を開けて、 私は滅の隊服を食い破った。
産屋敷耀哉
鎹鴉が運んできた書を手に、 目を伏せた。 幾人もの儚く散った隊士の名が そこにはあった。
産屋敷耀哉
スッと目を走らせた先にある 二人の隊士の名前。 彼らに与えられた任務は、各地に 散らばる藤の家への伝達。 鬼の報告はあったとは言え、 辛(かのと)の階級を持つ隊士。 出現情報のあった鬼に対して 遅れをとるとは耀哉は 思えなかった。
産屋敷耀哉
新たな鬼の出現が。
ピリッ
産屋敷耀哉
耀哉が握りしめたことにより、書は 小さく破れた。
産屋敷耀哉
耀哉は筆をとり、何やら書き付け始めた。 カァ、と鴉の鳴き声が薄暗い部屋に 小さく響いた。