🐰side
3時限目の休み時間、 いつもの様に読書をしていた。
そして、いつものように周りの人は大声で 楽しそうに喋っている。
もちろん私は混ざりたいなんて これっぽっちも思っていない。
だが、そんな私の気持ちを 考えていない人が近ずいて、声をかけてきた。
🦓
ねーね、君今朝樹と話してた子だよね?
🐰
そうですけど、なにか。
🦓
やっぱり!
🦓
朝は大変だったね
一言一言喋る度に 「この人声でかいな」と思っていた私は 適当に「はい、」とだけ答えた。
🦓
君名前は?
「この人はクラスメイトの名前も知らないのか」 そう思った。
普段から目立とうとしない私も悪い。 名前を教えなかったらしつこく 聞かれるだろうと察した私は 仕方なく名前を言うことにした。
🐰
○○
🦓
○○ちゃんか
🦓
樹と仲良いの?
この人はなんかい質問しれば気が済むのだろうか。
🐰
別にそういう訳でわないです、
🦓
そう?
🦓
でもさ、朝樹に助けられてたじゃん?
🦓
正直惚れたでしょ?
一瞬何を言っているのか分からなくなった私は 少し間を置き質問に答えた。
🐰
そんなわけないじゃないですか。
🐰
そもそも私、男の人に興味なんてありませんから、
🦓
え?なんで!
🐰
あなたには関係ありませんよ
🦓
でも!1度は誰かを好きになったことあるでしょ?
🐰
ない、
今私は嘘をついた。
本当は1度だけ人を好きになったことがある。
でもそのせいで、色んな人に迷惑をかけた。
🦓
じゃ、じゃあ樹の事どう思ってる?
🐰
男の人に興味ないって言いましたよね?
🦓
いいから、いいから、
🐰
苦手、
🦓
...
🦓
なんで?
私は1度考えた。
🐰
理由を言うと何か変わるんですか、
🐰
変わらないなら、あなたと喋る必要はありません、
🐰
もう戻ってください。
🦓
ちょっ...
今の会話をしただけでも、 あの日の思い出がよみがえって 怖くて怖くて手が震えそう。
今だって、クラスの女子が私を睨んで愚痴を 言っているように感じた。
今日はもう帰ろう。
私は先生に「早退します」と一言だけ言い、 学校から逃げた。