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15 - コメント次第の物語

♥

170

2020年08月14日

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あ、赤ッ!!!

そこには

窓の外を眺めている赤が居た

赤ッ!!!

……クルッ

こっちを見てきたと思ったら

何かを言いたそうに

口をパクパクし始めた

ぁ……、

ようやく声を出したかと 思ったら

ごめ"ッな"さ"…い"

赤の優しい声では無く

喉が潰れたような

声だった

ポロポロ

俺の袖を弱々しく掴んで

それが漸く放てた一言だった

あ、ポロポロ

それが悲しくなって

俺は赤の体をそっと

抱き締めた

赤…赤…赤ッポロポロ

ごめんな…

庇えなくてポロポロ

いつも一人にさせてポロポロ

俺が放てた

唯一の声だった

赤…赤…赤ッ

ごめんなポロポロ

庇えなくてポロポロ

いつも一人にさせてポロポロ

!!!

俺がずっと欲しかった声だ

俺がずっと求めてた声

う"ぅ、ポロポロ

ずっと泣いてて

俺はいつの間にか

眠ってしまった

……

眠ってしまった…???

はぁ、

あんな声になってしまったなんて……

けど赤は

赤は

赤は

俺が愛してる赤だ…。

どんな姿になろうと

どんな声になろうと

俺は…

赤がすきだ…

兄弟としてじゃない…

いや、そもそも

兄弟じゃない…

"義理"の兄弟だ

……

だったら付き合っても良いのかな…?

……まぁいいか

欲望には叶わない

待っててね赤ニコッ

必ず彼女にするからチュ

……

皆に目覚めたって報告するかぁ~

ガチャン

……カァァァァ

この二人の数年後には

綺麗なキクの花模様の指輪が

はめられているとか

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