きんとき
あ、俺これ死んだな…
Nakamu
きりやん
きんときに捕まり書類地獄にまた突き落とされるのだと思っていた刹那
Nakamuが後ろから手を振りながらにこにこ笑顔で走ってくる
いや、なんか助かりそうだなこれ
俺も呼ばれたのでNakamuに近づこうと1歩足を踏み出した瞬間
Nakamuの身体が傾き顔面から地面に着地しそうになった
きりやん
きんとき
俺はきんときの声を聞いて静止してしまった
"声"と言ってもそれは物理的に発された声という訳では無い
つまり
きんとき
心の声が尋常ではないほどに俺の頭に響いたのだ
そして気づいた頃にはきんときはNakamuを抱きしめるように守っていた
Nakamu
きんとき
うわぁ、さっきまであんなに必死になってたのに今すっげぇ落ち着いてんのなんだあれ、怖すぎるだろ
Nakamu
こけかけたというのにまたNakamuは俺の元へと小走りをして近寄ってきた
まぁそれほどまでに重要なことなのだろうと俺は少し身構えながらなに?と聞き返す
すると
Nakamu
きりやん
Nakamu
きりやん
これ絶対断れんやつやん
Nakamu
きりやん
Nakamu
きりやん
スマイル
Nakamuの部屋に入るとスマイルが机の前に立っていた
あんなに避けまくったのになんでこんな所で…
少し不満そうな顔をしているスマイル
なんでそんなにムスッとした顔をしているかは知らないがとりあえず今はスマイルといるのは気まずいので早く話を終わらせてくれとNakamuの方へ視線を飛ばす
Nakamu
あ、終わった…
と、いうことで
俺達は今とある任務のため遠く離れた王国までの旅路に着いていた
なぜ俺達2人が選ばれたのかという質問にNakamuは
「2人が今仕事が終わってるみたいだったからだけど?」とケロッとした顔でそう告げた
こうなるくらいならきんときについて行って書類をしていた方がマシだったかもしれない
スマイル
きりやん
スマイル
きりやん
スマイル
この心の声さえなけりゃ任務にだってルンルンで行けたのに…クソッ、あのシャケ…フレークにして食ってやるか
スマイル
きりやん
スマイルはどんどんと前を歩いていく
その後ろを重い足取りでついて行くが
あ...やっぱり思ってたけど、街中だと人が多くて心の声が流れ込んできすぎて頭が...
きりやん
スマイル
スマイル
ん.......?
スマイルの声...
スマイル
スマイル
だんだんとスマイルの声が鮮明に聞こえてくる
いつの間にかスマイルの声しか聞こえなくなっていたことに驚きだがとりあえず起き上がってみようと目を開ける
きりやん
スマイル
え、は??何?????
俺今...キスしてる?
スマイル
スマイルは驚きで目が見開いていたようだったがいつの間にか目は瞑られていた
え...おい。これいつ唇離せばいいんだよ...
ずっとくっついてんの恥ずかしいし、それよりもこの状況受け入れんなよ馬鹿!
俺は辛抱たまらずスマイルの胸あたりを押す
きりやん
スマイル
状況を受け入れていたスマイルの顔が気づいた瞬間に真っ赤に染っていた
スマイル
スマイル
きりやん
こいつめっちゃ心配しとるやん...こんな声聞いといて怒れるわけねぇだろ
きりやん
とりあえず話そらすか
スマイル
きりやん
きりやん
スマイル
もしかして頭に流れ込んでくる人の心の声が多すぎて処理しきれなくて倒れたのか...?
うわぁ...俺めっちゃ情けねぇ
きりやん
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
…めっちゃ今更だけどこいつ俺の事すごい好きだろ
ここまで思ってくれる人なんてそうそういないだろうし
でもなぁ…と少しスマイルの方へ視線を飛ばす。なんせ、あいつは俺の仕事仲間でもあり友達だ
それ以上になるのは、流石にまずいしきっとスマイルも気持ちを伝えることなんてそうそうないだろう。
なんなら俺はこの薬のおかげでこいつのこの心の声を聞いているだけなのだから本来は知る由もなかったんだ
きりやん
スマイル
きりやん
スマイル
きりやん
スマイル
きりやん
スマイル
きりやん
きりやん
スマイル
きりやん
スマイル
きりやん
スマイル
心の声さえなければ俺はこいつと同じベッドで寝るという選択肢があったのか…?
ふとそんな疑問を持ちはしたものの俺は一瞬でその考えを振り払った。
きっとそんな事にはならないだろう。なんせこんなにもスマイルの方から…
スマイル
拒絶しているのだから
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