泣き声を聞いて家に帰ると、リビングで茜が無言でテレビを見ていた。
もう、「お姉ちゃんおかえり」って言ってくれないのか…
「その」泣き声は相変わらず聞こえていた。
美琴
そう言いながらお母さんの部屋に行ってみる。
案の定、泣いてるのはお母さんだった。
母
どうやら私が死んだことを悲しんでいるらしい。
でも、私が死んだのは数日前だから、ずっとこもって泣いているのだとすると、茜が可哀想。
すると、下から電話する茜の声が聞こえた。
茜
お母さんったら、お姉ちゃんが死んでから部屋にこもって泣きっぱなし。
ご飯も作ってくれないから、お母さんのヘソクリで出前を頼んでいる。
お母さんったら、隠すの下手すぎてお姉ちゃんもヘソクリの場所知ってるw
美琴
茜
美琴
週明け、学校へ行った。毎日行っているわけではなく、気まぐれに、だ。
幽霊ってこう言うところは便利だよね。
美琴
先週まであった華菜の机は、なぜかなくなっていた。
朝、先生が出席をとるときも、華菜の名前は呼ばれない。
いてもたってもいられなくなっちゃって、学校を抜け出して(いや、抜け出すとは違う)、華菜の家へ行った。
美琴
華菜
(勝手に)華菜の部屋に入ると、華菜はベットに突っ伏していた。
部屋のものは全部片付いて、代わりに大量の段ボール。
嫌な予感がした。
華菜
美琴
華菜
『外国に引っ越すの』
美琴
美琴
華菜
華菜
美琴
華菜
華菜は泣きながら謝り続けた。
華菜
華菜
美琴
美琴
美琴
華菜
つい感情的になった私に、反論せず謝る華菜。
でも、気持ちを切り替えられなくて、飛んで華菜の家を出た。
華菜
だが、自分の家に帰った私に、さらに追い打ちをかける出来事が起こる_
コメント
2件
才能の塊すぎて恨みたい