陸登
(僕が通っている学校の近くには)
陸登
(図書館がある)
陸登
(そこで、ほとんど読書をしている)
陸登
(そんな僕はいつも気になっている女の子がいた)
陸登
(女の子は白っぽい色の髪をしていて)
陸登
(脚立の上でいつも何かをしている)
陸登
(今日も脚立の上で何かしてる)
陸登
(いったい何をしてるんだろう)
陸登
ねぇ…
陸登
君は何をしてるの?
なぎさ
…私?
陸登
僕と君以外はいないよ
なぎさ
…確かにいないわね
陸登
君は何をしてるの?
なぎさ
…何もしていないわ
なぎさ
していないけれど…なぜかここに座っていると落ち着くの…
なぎさ
なぜかしらね
陸登
さぁ…僕に言われてもわからないよ
なぎさ
きっと周りがよく見渡せるからかしら
陸登
どうなんだろう…
なぎさ
でも、脚立の上に座っていれば誰にも迷惑をかけないから
なぎさ
ここにいた方がいいのかもしれないわね
陸登
どうしてそう思うの?
なぎさ
だって、私は他の人とは違うもの
なぎさ
白っぽい髪の色だけれど肌は普通の人間の色だし
なぎさ
眉だって白だけど多少は茶色が入ってるのに
なぎさ
アルビノって言う人がいるのよ
なぎさ
だから私はおかしな子なの
なぎさ
でも、いいの私は一人で居れる
なぎさ
ずっとそうしてきたもの
陸登
人間は一人で生きていけないんだ
なぎさ
どうして?
陸登
考えてもみなよ
陸登
僕達が日頃から食べている物は誰かが作ってくれたから食べれるんだ
陸登
飲み物だってそうさ
陸登
作ってくれる人が居なければ生きていけない
陸登
僕達は全てを作れるわけではないんだ
陸登
ましてやまだ子供なんだし
陸登
人は必ず誰かの支えがあって生きていられるんだよ
なぎさ
…そうなのね
陸登
うん
なぎさ
やっぱり人間って難しいのね
なぎさ
食べ物だってそうだけれど
なぎさ
生活しているだけで疲れてしまうわ
なぎさ
人とお話するのだって疲れるもの
陸登
人間はそういうものなのさ
陸登
誰かと繋がってみんな生活している
陸登
友達だって色々難しい
なぎさ
友達ってどういうものなのかしら
なぎさ
よくわからないわ
陸登
友達は最初他人同士で
陸登
そこからこの人と仲良くなりたいって人と
陸登
沢山話したりどこかへ出かけたりして徐々に仲良くなっていくものだ
なぎさ
そう
なぎさ
難しいのね
陸登
言葉次第によっては
陸登
相手を傷つけてしまうから
陸登
本当に難しいよ
なぎさ
じゃあ、私達はただの知り合いかしら
陸登
うーん…知り合いというか友達…?かな
陸登
これからは色々お話していこうよ
なぎさ
そうね
陸登
その為にはまず名前を知らないとね
なぎさ
どうして?
陸登
友達の基本は名前を知ることだからね
なぎさ
そうなのね
陸登
僕は陸登よろしくね
陸登
君は…?
なぎさ
私はなぎさよ
なぎさ
よろしく