~ 本 編 ~

どうせ僕に飽きてるなら 上手くやってほしかった

ズボンのポケットなんかに あの子のイヤホン

洗濯担当は僕なんだから 尚更気をつけてよ

そのイヤホンの取り間違えは あの子の家？それともホテル？

まあ正味そこはどちらでも 構わない

このイヤホンが全てを 物語ってるわけだし

嘘をつける人だと思ってたんだけどな

イヤホンを見つけた日 どこ行ってたのと聞けば 服買いに行ってたって

「 気に入った服あった？ 」 うん、見つかったよ 「 何サイズ買ったの？ 」 いつも通りM 「 いいなぁ僕も買い物行こうかな 」 気分転換になるしいいと思う

へえ、買ったんだ

同棲してるこの家に服屋の紙袋 見当たらないけど

いつもめんどくさいからって 紙袋買う人でしょ、

あとその時着てた服。 元から持ってたの知ってるから 着て帰ってきたって嘘使えないけど

問いつめたらどんな反応するんだろう

まさかだけど僕が

気づいちゃないと思ってた？

あの子に送ったLINEも

全部ばればれ。

最初からあの子目当てだったにしても 遊びだったとしても

こっちも飽きるまで 上手くやってほしかった

少しの間夢を見させてほしかった

その愛情が僕にだけ注がれてると

思いたかった。

バレてんのはLINEだけじゃないから

ねえ、りいぬ、さとみくん？