ザッ… ザザッ…
目の前へ次々に現れる木々や葉っぱを潜り抜けていく
こんな場所にとても誰かがいる気配はない
それでもパラオを信じ、前の暗闇を進んでいく
すると、視界が開き、先には僕の目の高さくらいにまで伸びた草々が生い茂っていた
台湾
パラオ
パラオが指を指した先には、あの草原の中にポツンと小屋が一軒建っていた
台湾
ザザッ
台湾
僕が小屋へ目を向けている間に、パラオは自分よりも背が高い草のなかを駆け抜けていた
草の動きや音でしかパラオの居場所を確認できないくらい
台湾
パラオ
パラオが草の中から手だけを出して案内してくれる
台湾
立っていても仕方がないので、僕は草の中に身を突っ込んだ
台湾
台湾
台湾
草を掻き分けて着いた先にあった小屋を見上げる
その小屋は天井が半分なくて、壁も半壊していた
残っている壁も穴や苔まみれで、かなりボロボロだ
ドアの形跡はあるものの、もう使われてからかなり時間が立っているのが分かる
いつ崩れてもおかしくはないだろう
台湾
がさごそ…
小屋に入ってみると、床は所々抜けていて、奥でパラオが何か物を漁っていた
パラオ
何かを見つけたパラオは僕のもとへ駆け寄ってきた
台湾
パラオ
パラオ
パラオ
台湾
パラオが自慢気に話す
よくこんなところを見つけたと思う
パラオ
台湾
台湾
パラオ
パラオ
台湾
パラオ
台湾
台湾
台湾
台湾
パラオ
パラオ
両手をあげて喜んでるパラオを見て、僕も少し和やかな気持ちになった
僕がパラオを抱え込むように座り、パラオが出してきた毛布を膝にかける
パラオはすぐに寝てしまった
パラオ
こんな状況でも寝てくれたので、少しホッとする
台湾
ふと上の方を見る
穴の空いた天井から、月の光が差し込んで僕たちを照らしていた
そうしてるうちに、明日からのことについて考えがシフトする
台湾
台湾
台湾
台湾
台湾
台湾
台湾
今日会ったアメリカを思い出してしまう
目の前にいるわけでもないのに、全身に震えが届く
台湾
思い出すだけでもゾッとした
アメリカであの感じなら、中国はどうなっているんだろう…?
台湾
考えたくもない……
多分、出会ってしまったら終わる……
あいつも、僕のこと良く思ってなかっただろうし…… なにされるか分からない…
台湾
毛布の中にある自分の手を握る
震えを抑えるために…
台湾
台湾
日本のことを思いながら、僕の意識は暗闇へ落ちていった
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