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家族を残してあいつは死んだ

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家族を残してあいつは死んだ

1 - 家族を残してあいつは死んだ(竜之介編)

♥

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2022年03月29日

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友達A

おい!竜之介!聞いたか?

竜之介

何を?

友達A

今日戦争に行った兵士が帰ってくるらしいぜ!

竜之介

ッ…!!

竜之介

本当か!!

友達A

ああ!驚きだよな…。

ワァーーーー!!!!

兵士たちが帰ってくる

友達B

あ!!お父様!!

兵士

おお!帰ってきたぞ!

友達B

よかった"ッ!!

先輩C

父さん!!

兵士

おー。C。元気だっか?

先輩C

おう"ッ!

兵士

おい‪w泣くなって…。男だろ?

友達A

あっ!父ちゃん!兄ちゃん!

兵士

おお!無事だったか…

友達A

うん!

兵士

おい、当たり前だろ?Aは強い子なんだから

兵士

そりゃそうか(笑)

次々と皆家族が帰ってくる

竜之介

…………父上…。

兵士

おい!そこの、男児!

竜之介

僕…ですか?

竜之介

なんでしょう?

兵士

これ、多分、お前の家族じゃねーかな?

竜之介

ッ……!!!

箱を見せられた

ッ!!!

あの子、お父さん死んじゃったのね…

可哀想…

帰ってこれれば良かったのにね

竜之介

……………

敬礼をして

!!!

竜之介

おかえりなさい。

竜之介

父上…

竜之介

そして、

竜之介

お疲れ様でした。(微笑む)

お父さん

いいか?竜之介

お父さん

父さんは戦争に行く。

お父さん

きっと、終戦した頃には、

俺の命は無いだろう。

竜之介

ッ……!!

お父さん

だから、家族を護っていけるのはお前だけになる。

お父さん

だから、日本男児として、しっかり家族を、最期まで護ってくれるか?

竜之介

はい。父上。

竜之介

僕は、父上…いえ、日本男児として、家族を最期まで護ると誓います。

お父さん

おう。よく言ったな。

お父さん

それでこそ、俺の息子だ。

お父さん

あと、これは終戦後の事なんだが…

竜之介

はい。

お父さん

俺が帰ってきたら

お父さん

胸を張って、敬礼をし、

おかえりなさい

お父さん

と言ってくれないか?

竜之介

………はい

竜之介の声が震える

お父さん

……竜之介、こっちに来なさい

竜之介

…はい。

お父さんが竜之介を抱き締める

お父さん

俺も、本音を言うと、寂しいんだ。

お父さん

だけどな

お父さん

お国の為に、戦わないといけないんだ。

お父さん

ごめんな。

お父さん

お前にだけ、こんな辛い思いさせて。

竜之介

ううッ…グス…父上…ッ…

お父さん

ああ。

お父さん

ごめんなぁ…。

お父さん

お前のこと、天国に行ってからも、見守っとくからな。

お父さん

安心して生きろ。

竜之介

はいッ……グス…

お父さん

よしよし

!!!!!

あの子、死体に向かって敬礼したわよ!?

辛いはずなのに…どうして!?

竜之介

さぁ、父上…帰りましょう。

箱を持って

竜之介

兵隊さん。わざわざ届けてくださり、ありがとうございます。

兵士

お、おう。

兵士

(なんで、泣きもしないんだ?)

友達B

ねぇ、あんた!

竜之介

なに?

友達B

なんで、お父さん死んだのに泣いてないのよ!

友達B

馬鹿じゃないの!?

友達A

お、おい!B!それは!

竜之介

父上が戦争に行く前に言ってくださったんだ。

友達B

!?

竜之介

日本男児として、出迎えてくれって…。

竜之介

それに、お国の為に戦って亡くなったんだ…。

竜之介

僕は、父上のこと、誇りに思うよ。

竜之介

それじゃあ

友達B

………

友達A

あいつ、すごいよな…。

友達A

自分の大切な人が亡くなったのに誇りに思うって。

友達B

……それでも、死んだものは死んだのよ!?

兵士

もうやめなさい。

友達B

お父様!

兵士

竜之介君は、心の中では凄く寂しいし辛いと思っているよ。

兵士

でも、これからはお父さんの代わりに家族を護らないといけないから、涙を流さず前へ進もうとしているんだ。

兵士

だから、そういうことを言うんじゃないよ。

友達B

……はい。

竜之介

父上…。

竜之介

僕、これからもっと強くなって、家族を護っていきます。

竜之介

なので、

竜之介

天国で見守っていてください。

〜The end〜

家族を残してあいつは死んだ

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