霧の濃いある日のこと。屋上に立つ一人の少女がいた。
高宮 麦
もう、終わりにしよう…
ばた…
一条 琉唯
おーい
高宮 麦
え?
一条 琉唯
お前、死にたいのか?
高宮 麦
そ、そうよ!先生手を離して!!
一条 琉唯
やだよ、今離したら俺が殺したみたいで気持ち悪いだろ?
高宮 麦
最低ですね先生
一条 琉唯
命救ってやったんだから感謝しろよ
高宮 麦
私は死にたいんです!
一条 琉唯
あっそ、じゃあ手放すわ
高宮 麦
えっ、
一条 琉唯
やっぱ怖いんじゃねーの?
高宮 麦
怖くない!
一条 琉唯
まぁ、1回フェンスの内側来いよ、キリが濃くて話しずらい
高宮 麦
い、1回だけですよ!
私は重い足取りでフェンスを乗り越えた
一条 琉唯
お前、いじめられてるんだろ?
高宮 麦
し、知ってたんですか!?
一条 琉唯
そりゃそうだろ、俺はお前の担任だぞ?
高宮 麦
ほんと最低ですね、知ってて助けてくれなかったんですか?
一条 琉唯
別にたいしたいじめじゃないんだろ?
私はその発言に怒りが限界になった
高宮 麦
先生はそんなふうに思ってたんですか!?私がどんだけ辛いめに合ってるか知らないくせに!!
一条 琉唯
あー知りませんよ、それより俺はなんでお前が泣いてるのかがわからん
私は流れる涙を強く拭った
高宮 麦
こんなの生き地獄よ!!
私はそのまま死ぬ事が出来ずに家に帰った
高宮 麦
ただいま
お母さん
麦おかえり、今日は随分と早かったのね、
高宮 麦
うん、ちょっと体調崩しちゃって💦
お母さん
平気なの?後でお粥作って持っていくから、部屋で寝てなさい、
高宮 麦
ありがとうお母さん!
私は布団に潜り、イライラする気持ちを涙とともに流した







