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久しぶりに菜月の小説読んだわ…一つ一つの表現と言い相手の心情と言い…素敵(*´ω`*) …お久しぶり✨
表現力が高すぎるー! まって、素敵です、好きです 元カレさんも主人公さんも幸せになれたらなぁ…って思います…
表現がとっても切なくて、こっちまで涙がでてきて止まらない...笑 咲羅ちゃん次は幸せになって欲しい... コンテストの参加ありがとう🙌
昴
咲羅
午後10時元カレからの着信
踊るように現れたそれは 悪いニュース
昴
咲羅
昴
昴
あぁ、そうなんだ
貴方は他の人と結ばれるんだね
咲羅
震える指で文字を打った
別れてから月日が経って そりゃ彼女くらい作るよね
そりゃ、結婚くらいするよね
喜ばなくちゃ
咲羅
咲羅
これくらい聞く権利はあるでしょ?
昴
咲羅
きっと綺麗な人だろうなぁ
貴方より背が高い私では 勝ち目なんてなかったね
君は関係ない、って 言ってくれてたけど
本当は気にしてたの?
昴
咲羅
昴
昴
まだ貴方のこと 忘れられてないのに
咲羅
昴
咲羅
昴
キリをつける為に 貴方の晴れ舞台を見たいの
忘れられるかな
昴
咲羅
咲羅
昴
咲羅
連絡を取り終わったあとの脱力感
疲れてソファに寝転がってみる
結婚…ねぇ…
「どうして私じゃなかったの」 なんて
言える立場じゃないし
もう昴もいい年だし
結婚くらい…、
言葉とは裏腹に 頬には雫が伝って落ちてゆく
それを認めたくなくて 私は顔を腕で隠した
勝手に結婚なんてしないでよ
まだ私は待ってたよ 好きだったよ…
袖口はどんどん濡れていくし きっと明日には目も腫れるし
どうしてくれるのよ
まだこんなに想ってるなんて
咲羅
数日後、家には 招待状が届いていて
咲羅
相手の名前を呟いてみた
顔も旧姓も知らないのに どこか嫉妬してしまう
本当、バカみたいね。
咲羅
昴
スピーカーからこの声って いつぶりだろう
咲羅
昴
“妻”かぁ…
言葉の一つひとつに 反応してしまう
咲羅
昴
自分からかけたけど なんだか恥ずかしくなって
顔が熱くなってすぐに切ってしまった
私も“妻”って呼ばれたかったな ……なんてね
当日
晴天の空の下で 幸せそうな二人の顔が教会に並ぶ
花嫁は昴の言ったとおり 小柄で清楚な雰囲気で
華奢な体に純白のドレスと 華やかなネックレスが似合っていて
良かったね、お幸せに。
梅雨の時期だけど 晴れてよかったね
ジューンブライドを意識したの?
式が進む中 ぼんやりと考えていた
司会
されるがままに集まって 花嫁がブーケを投げた
弧を描いて晴天に舞うブーケ
それが回りながら私の手元に落ちた
咲羅
司会
花嫁
純白のドレスを身に纏った 彼女にも言われた
次…と言っても 相手いないし…
咲羅
戸惑いながら、感謝だけ
昴
昴にも、笑いながら言われた
多分、次は私じゃないけどね
昴
彼の一言で結婚式が終わった
幸せそうで凄く良い式だった
晴れて良かったね 成功してよかったね
お祝いの気持ちを告げて 会場を後にした
昴
教会の出口で引き止められて
振り向いて驚いた
咲羅
こんなときくらい 花嫁の傍にいればいいのに
咲羅
昴
咲羅
昴
昴
咲羅
昴
昴
咲羅
思わず苦笑してしまう
そんなの… 優しさでもなんでもないよ
咲羅
咲羅
言葉と共に この未練との別れを告げた
バイバイ、私の恋。
式場から駅までの距離は 少しだけ遠くて
滲んだ視界の理由も 乾いてくれる気がした
咲羅
そう言って男の人が ハンカチを渡してくれた
咲羅
この前買った お気に入りのハンカチだ
咲羅
まさか、ね
咲羅
咲羅
さっさと先を行く彼を 止めようとする
おまけにウインクまでした彼
キザなのか お茶目なのか
まだよく知らない彼についていく
咲羅
いたずらっぽく笑う彼の瞳に 引き込まれそうになる
昴、“その時”は 案外早く来ちゃうかも?
…なんて 会ったばかりの彼に期待してみた