私はあの日、羅々華(ららか)に屋上へ呼ばれた
屋上に行くと、彼女は居た
最上階に君が1人 揺れる影が
ずっと間が空いて彼女は言う
ずっとずっと
羅々華
『ずっと、僕らの愛はもう見つかりはしないでしょう』
言葉を飲み込む音
瑳来(さく)
息を止めた 街中に一人
瑳来(さく)
暮れた夜を混ぜては
喉の奥に 今落としていく
瑳来(さく)
瑳来(さく)
昨日のことは忘れました
羅々華
瑳来(さく)
明日のことも思い?出せ?なくて?
羅々華は、飛び降りた。
瑳来(さく)
瑳来(さく)
ああもう、痛い、痛いなんて
声は確かに届いてたんです
瑳来(さく)
瑳来(さく)
『嫌い嫌い』なんて言葉錆び付いて聞こえないや
瑳来(さく)
愛?のない?痛い容態
瑳来(さく)
唄も色も まだ六十八夜の
瑳来(さく)
そう、これでおしまいなんだ
僕が君におくる
回想
瑳来(さく)
私がいくら手を伸ばしても、彼女の手は掴めなかった
私はただ、羅々華の堕ちていく姿を見ているだけだった
最上階から見た景色
落ちる影が ずっとずっと
それしか出来なかった
『ずっと、僕ら声ももう聞こえてはいないでしょう?』
私はいつか、言葉を選択して発するようになっていた
瑳来(さく)
言葉の錆びてく音
霧のかかる 心の奥底
朝焼け色の中に 君は1人 また透けてくだけ
静かな部屋の中。
瑳来(さく)
私の心臓の音だけが鳴り響いていた
鼓動の音は1つ限り
閉め切った部屋の中で響く
瑳来(さく)
言葉も出ない出ないような
僕は確かにここに居たんです
瑳来(さく)
見ない 見ないなんて 今も染み付いて離れないや
瑳来(さく)
瑳来(さく)
ああもう、痛い 痛い容態
耳の奥で まだあの日の言葉が
瑳来(さく)
ああ、これでお別れなんだ
そんな君の声も ねぇ
登校中
瑳来(さく)
瑳来(さく)
瑳来(さく)
あの日願った言葉がもう耳に染み込んじゃって
気持ちも切って『バイバイバイ』何を欲しがったんだっけ?
そして何年か経ち、私は大学受験生になった
瑳来(さく)
瑳来(さく)
僕が 君が 僕が捨てちゃったんです
まだ あぁ
瑳来(さく)
心の 暗い 暗い奥の 底に本当は隠してたんです
瑳来(さく)
今じゃ 遅い 遅いなんて 今更知っちゃったんだ
瑳来(さく)
あぁもう、嫌い 嫌いなんだ
君も 僕も 全部 全部 全部
透けて消えて無くなって…
回想
瑳来(さく)
羅々華
瑳来(さく)
瑳来(さく)
羅々華
瑳来(さく)
羅々華
ドンッ グシャッ
羅々華
瑳来(さく)
羅々華
言葉も出ない 出ないような
声が確かに響いてたんです
あの日屋上全体に響き渡った
大っ嫌い!!
という言葉は、いつまでたっても消えてくれない
嫌い 嫌いなんて 言葉近すぎて聞こえないや
瑳来(さく)
ああもう、痛い、痛い容態
唄も色も まだ六十八夜の
そう これでお別れなんだ
僕が 君に 送る
瑳来(さく)
瑳来(さく)
瑳来(さく)
響く夜空に溶ける
瑳来(さく)
大好きっ!羅々華!
透明哀歌