唯
(あーやっと学校終わったー。 早く日誌先生の所に届けて輝流のとこに行こっと!)
私には付き合って 4ヶ月になる彼氏がいる。
優しくてかっこよくて何でもわがまま聞いてくれて、ヤキモチ焼きで男のくせに泣き虫な所も好き。
同じ日直の男子
ゆーいちゃん日誌書いてくれてありがとう!俺が職員室持っていくから帰っていいよ!
唯
えっ?いいの?でも悪いよ…
同じ日直の男子
平気平気!それくらい俺にさせて?ね?
唯
わ、わかった。お願いね!
日誌は男子に任せ、 私は輝流のもとに向かう。
待ち合わせは いつも3階の空き教室
空き教室前まで行き戸を開けようとした所で、
ガラガラっ
グイッ
唯
ひゃっ!
いきなり戸が開いたかと思えば強引に手を引っ張られ そのまま抱きしめられる。
一瞬だれ?かとおもったが、
唯
ひ、輝流?
輝流
…。
唯
どうしたの?輝流
輝流
……。
何度名前を呼んでも輝流はただ私の肩に顔を埋めるだけで何も言わない。
唯
(どうしよ、全く呼び掛けに反応しない。しかもなんか、鼻すする音するし、確実に泣いてるなこれは。)
唯
(こういうときはあれだね!)
首に手を回しギュッと抱きしめて片手で優しく頭を撫でてみる。
そうすると、
輝流
っ…ゆい…。
ピクッと微かに反応し、少し掠れ声で私の名を呼ぶ。
唯
ん?どうしたの?(よしよし)
優しく聞けば、ギュッと甘えるように、しがみついてくる。
輝流
ゆい…好き。もう好きすぎてやだ。
唯
へ?(こ、この子いきなり何をっ???か、可愛いー!可愛すぎるぅぅー!!!)
輝流
他の男好きになっちゃだめ。
唯
え?ならないよ?
輝流
嘘だ。さっき教室覗いたら楽しそうに喋ってたじゃん。
唯
(あっ。もしかして日誌の時の見てたのかな?)
輝流
もうやだ。好き過ぎる。
唯
私も大好きだよ?それとさっきのは違うよ?日誌を代わりに持っていってくれるっていう話ししてただけだからね?
輝流
ほんとか?
唯
うん!私はずっと輝流が好き!
ちゅっ
少し身体を離して、軽くキスを落として輝流を見つめれば、
輝流
…たんない。もっと。
グイッ
唯
んっんーっ
くらくらするほど、甘いキス。
唯
んっ…ひっか…る
とうとう長いキスに限界が来て 輝流の制服をぎゅっと掴めば、 そーっと唇を離した。
唯
はぁっはぁ
輝流
ははっ唯かーわいっ
唯
か、可愛くないよ。
輝流
これから僕以外に可愛い笑顔見せたらこれくらいじゃ済まさないからね?
唯
輝流も…
輝流
ん?
唯
輝流も、他の女の子に笑っちゃだめ。
輝流
うん!わかった。じゃあお互い約束ね?
唯
うん!約束!
輝流は私の腰と髪の毛に手を回して引き寄せると、
唯
んー?なにー?
輝流
さっきのキスじゃ足んないや。
唯
ふえ?
輝流
もっとしたい。
そんなこと、大好きな人に言われたらNOなんて言えないよ。
輝流
だめ?
唯
…いいよ。輝流だからいっぱいして。
輝流
ばっ…それ反則!
唯
え?んっ
この日腰が砕けてもキスをやめることはなかった。