TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

サイウン

ちっ、お前ら……

片丘 雫玖

やっと会えたなサイウン!

サイウンと呼ばれる男はナイフを振り回している

片丘 雫玖

璃華(りか)、カメラ回しているよな?((ボソッ…

笹峰 璃華

もちろんよ((ボソッ……

サイウン

何故だ、なぜお前らは……

サイウン

毎日楽しそうに暮らすんだよっ!

片丘 雫玖

お前が不幸だからって来斗に殺人をそそのかしてまで殺すのか!?

笹峰 璃華

そうよ、あんたの考えは間違ってる!

笹峰 璃華

いい加減分かったらどうよ!

サイウン

来斗はゲームを盛り上げるための道具だ!

サイウン

それに俺は、このゲームで楽しむと決めてんだ!

笹峰 璃華

狂ってる…

片丘 雫玖

片丘 雫玖

情けねぇな……お前

サイウン

サイウン

なんてった?

片丘 雫玖

でかい声出して言ってやんよ!

片丘 雫玖

情けねぇなぁ!!!

サイウン

なんだと…!?

片丘 雫玖

先生や仲間が死から逃げ惑うのを見て楽しむ

片丘 雫玖

そんなことでしか"残りの人生"を楽しめないなんてな

サイウン

ふざけんな!

グサッグサッグサッ

サイウンは雫玖に何度もナイフで切り付ける

片丘 雫玖

がはっ……

笹峰 璃華

いやぁあああああああああああああああ!!

サイウン

それだっ!

サイウン

その恐怖と苦しみに怯えるその顔を求めていた!

サイウン

あははははははははははははははははははははははははははははははははは!!

片丘 雫玖

くそっ……

片丘 雫玖

説得しても……こいつにはもう…

片丘 雫玖

せめて、この事を弟に…

笹峰 璃華

まだダメよ雫玖…っ!

片丘 雫玖

俺はもう…動けねぇ……

サイウン

お前らまさか、録音してるな…っ!

笹峰 璃華

っ……!?

片丘 雫玖

璃華っ……

璃華の反応でサイウンに録音していることがバレてしまう

サイウン

やっぱりそうかい

笹峰 璃華

ああっ……雫玖…私……

サイウン

璃華は分かりやすすぎて助かるよ

片丘 雫玖

バレたか……

片丘 雫玖

逃げろ璃華、お前だけでも……っ

笹峰 璃華

わ、分かった……!

笹峰 璃華

ごめんなさい

片丘 雫玖

謝るなっ…早く行け!

笹峰 璃華

は、はいっ……!

サイウン

逃がすかよ!

片丘 雫玖

璃華の邪魔するな!

雫玖はサイウンの足を引っ掛けて転ばす

サイウン

っ……痛ってぇ!

サイウン

お前よくもっ!

グサッグサッグサッ

片丘 雫玖

ぐっ……

笹峰 璃華

雫玖っ……!!

片丘 雫玖

いいから行けっ!

笹峰 璃華

笹峰 璃華

ごめんなさい!!

璃華は泣きながら雫玖を置いて駆け出す

その道中振り返ることなく璃華は走る

そして目的の場所まで着いた

笹峰 璃華

情報室……

笹峰 璃華

ここなら何とか──

バーン!

笹峰 璃華

えっ……

銃声が脳内に響く

サイウン

凶器がナイフだけだといつ錯覚した?

笹峰 璃華

そ……んな…

璃華はその場に倒れる

サイウン

ふう……もう少しで情報が漏れるところだった

サイウン

次回はスマホ禁止にしてもらおう

サイウン

あははははははははははははははははははははははははははははははははは

サイウンはその場から去って行く

笹峰 璃華

き……づいて…ない……ね

璃華は奇跡的に急所を免れて生きていた

しかし、死ぬのも時間の問題であった

笹峰 璃華

苦しい…っ

笹峰 璃華

笹峰 璃華

雫玖の弟さんと未来の特進クラスへ……

笹峰 璃華

これを…託す…わ……

笹峰 璃華

サイウンには……気をつけ…て……

動画はここで終えている

片丘 穂垂

静華 芳樹

動画を見終わった2人に沈黙の時間が流れる

静華 芳樹

穂垂さん

その空気を壊したのは芳樹だった

静華 芳樹

サイウンって"あいつ"?

片丘 穂垂

片丘 穂垂

確かに似ているけど別人の可能性もある

片丘 穂垂

名簿見せて

静華 芳樹

どうぞ……

芳樹は再び名簿を見せる

片丘 穂垂

片丘 穂垂

あ、来斗も前回参加している

片丘 穂垂

そして"あいつ"も……

静華 芳樹

"あいつ"のところ名前だけ違ってあとは全く同じことが書かれている…

静華 芳樹

来斗は本人から留年していると言っていたから……

片丘 穂垂

片丘 穂垂

そういうことだったんだ!

片丘 穂垂

ありがとう雫玖にぃとリカさん

片丘 穂垂

おかげで全ての辻褄があったよ

静華 芳樹

やっぱり"あいつ"なのか?

片丘 穂垂

ああ、こんなに証拠が残っているんだ

片丘 穂垂

間違いないよ

静華 芳樹

そうか、ならあとすることといえばなんだい?

片丘 穂垂

片丘 穂垂

このゲームを終わらせる!

静華 芳樹

そう来なくっちゃな!

その時

バーン!!

動画と同じ銃声が響く

榛原 切彦

居るのは分かってるからでておいで

片丘 穂垂

っ……こんな時に!

静華 芳樹

静華 芳樹

穂垂さん、ここは私が引き付けます

静華 芳樹

その隙に逃げてください

片丘 穂垂

いやここは一緒に逃げるべきだ

片丘 穂垂

先生の殺人カウントを進める訳にはいかない

静華 芳樹

ここは行き止まり、逃げ道はない

静華 芳樹

2人とも生きる根拠は?

片丘 穂垂

穂垂はその言葉に少し考え込む

静華 芳樹

不可能に近いですよ

静華 芳樹

同じ情報を2人とも持っている、ならどちらかでも生きなければならない

静華 芳樹

だから私が引きつけるのです

片丘 穂垂

貴様、死にたいというのか?

静華 芳樹

いえ、そちらが生きなければならないと判断したんですよ!

片丘 穂垂

それはおかしい、僕が囮になってもいいじゃんか!

静華 芳樹

そちらは雫玖さんの仇をとる必要があるじゃないですか!

片丘 穂垂

で、でもだ……

静華 芳樹

だから行ってください、そして

静華 芳樹

このクソみたいなゲームを終わらせてください!

片丘 穂垂

片丘 穂垂

分かった

静華 芳樹

それでよし!

榛原先生が情報室に入ってくる

榛原 切彦

やあ、静華芳樹さん

静華 芳樹

や、やあ榛原先生……

静華 芳樹

行って((ボソッ……

芳樹は軽く頷き、合図をする

片丘 穂垂

ありがとう((ボソッ……

その隙に隠れていた穂垂は情報室を抜け出した

第3教棟3階 廊下

何とか榛原先生にバレることなく抜け出すことに成功し

全速力で走る

片丘 穂垂

はぁはぁ……

片丘 穂垂

必ずこのゲームを終わらせる!

片丘 穂垂

だから、見ていてください

片丘 穂垂

雫玖にぃ

時刻は午後4時4分

バーン!

銃声が辺りに響いた

学校リアル鬼ごっこ

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

16

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚