ヲタ女と反社【君に捧ぐ想い】

注意

薬物使用、嘔吐表現あり

大丈夫な方のみお読みください

では、本編スタート

ガチャンッ

重い鉄製の扉が開かれる。

床に散らばる石ころとガラスの破片、そして大量の血。

壁際に寄せられたテーブルには、数々の拷問器具が乱雑に並べられていた。

そう薄く笑みを浮かべながら、鏡蘭は部屋の電気をつけた。

明るくなった視界に飛び込んできたのは、椅子に拘束され酷い怪我を負った鏡春千夜の姿だった。

それを見た瞬間、夢は急いで鏡春千夜に駆け寄った。

鏡蘭の言葉に安堵し、夢は思わず鏡春千夜を抱きしめた。

夢と鏡蘭が話していると、眠っていた鏡春千夜が目を覚ました。

鏡蘭がそう声をかけると、鏡春千夜はしゃがれた声でそう言って睨みつけた。

するとそう言って、夢は鏡春千夜を背中で庇った。

プスッ…

鏡蘭はそう言うと夢に近づき、首に注射器の針を刺した。

針から薬が注ぎ込まれ、夢は一瞬にして意識を失った。

鏡蘭はそういうと、鏡春千夜に目線を合わせるようにしゃがみ込んだ。

鏡春千夜はその質問に対し、思わず身体をビクつかせた。

鏡春千夜の言葉に対し、鏡蘭は嘲笑するような笑みを浮かべながらポケットを探りだした。

鏡蘭が取り出したのは、白いカプセル剤のようなものだった。

そう言うと鏡蘭はカプセル剤を開け、中から紙を取りだした。

その紙には少しガタついた文字で 「薬 偽物」と書かれていた。

そう言って鏡蘭は不敵に笑いながら、血がベットリとついた手袋をつけた。

目が覚めると、夢は部屋のベッドの上にいた。

部屋にあった姿見で首元を確認すると、そこにはくっきりと注射針の痕が残っていた。

グラッ…

すると突然視界が揺らぎ始め、それと同時に気持ち悪さと倦怠感が夢を襲った。

ガチャッ

夢があまりの苦しさに悶えていると、突然部屋のドアが開かれた。

苦しそうに嘔吐する夢を見て、鏡蘭は寄り添い背中を優しくさすった。

夢はそういい、鏡蘭に抱えられながら部屋を後にした。

ガチャッ

To Be Continued…