五条のトラウマ

五条の意識は朦朧としており 口からは血があふれ出す

本人はもはや痛みを感じていないようだが、五条の腹部には戦いの際に崩れ落ちた鉄筋が突き刺さっていた

夏油は、五条のことを心配するあまり、 自分のことを頼ろうとしない悟に怒りのような悔しさのようなものを感じていた。

いつもの冷静さを欠く発言をしてしまっていた。

15分後、、

迎えの車が現場に到着。

3人は同じ車に乗り、高専まで送り届けられた。

五条は、家入の術式によってほとんど完治し、部屋のベッドに寝かされた。

その日から1週間。

授業や任務はいつも通りあったものの、 五条と夏油は何となく顔を合わさないようになっていた。

やはり前回の特級呪霊の任務後の出来事が、2人を気まずい雰囲気にしていた

あの任務から1週間、五条はまるで何かに取り憑かれたように1人、稽古をしていた。

五条の脳裏にはもう、 幼い頃の両親からの虐待・監禁の記憶が張り付いて離れなかった。

睡眠も食事の時間も稽古に当てた、

実際のところは、眠ることも食べることも上手く出来ない状態だった。

目の下のクマを隠すために、サングラスは人の前では絶対に取らなかった。

五条？

五条、、！

おい五条！！

五条が教室を出ていこうとする

席を立った瞬間、ふらついて壁にぶつかる

その拍子に普段つけているサングラスが落ちた

かがもうとするところに、家入と夏油、夜蛾先生がかけつけた。

顔を上げたとたん視界が歪んだ。

この時の体調に加えて、目隠しのサングラスが外れていたことにより、いつもより眼に入ってくる情報が多かった

気が付くと五条はその場に倒れ込んでいた。

眼の焦点があっていない

悟をベッドに寝かせる。

点滴を打ち、様子を見ることにした

夏油と夜蛾先生は医務室を出る

傑は五条家のもとへ走っていった。