此処に来て7日目、そして蒼がおんりーに会わせてくれると言った日。
おんりーに会ったら何を話そう。
怪我は治ったか?
蒼に変なことされてないか?
でも、どんな話よりも真っ先におんりーに伝えたいことは一つだけ。
おらふ姫
おらふ姫
一緒に此処から出ないか、それだけ。
蒼
蒼
おらふ姫
蒼
蒼
蒼
蒼
蒼
蒼
蒼
蒼は、朝に必ず豆知識を話す。
何処で使える話なんやろうか………。
というか、蒼は何が目的なんだろう…
おらふ姫
自分からも情報を得ないと……。
蒼
おらふ姫
おらふ姫
蒼
蒼
おらふ姫
蒼
………私は、今では神々に忠誠を誓う身でありますが
昔は慕っておらず、 寿命も勿論ありました
この姿からはもう400年ぐらい 変わっていないですし。
昔は、誰にも心を開けず苦労した日々が続いていましたが…
唯一心を許せたのは、恋人でした。
彼女はとても美しく、一緒に過ごすときが夢のようだった。
…そんな日々も突然終わりが来たんです
ある日、神様は恋人を攫い、私と彼女を引き裂けたんです。
彼女の美貌は此処でも良く知られたものだったからでしょう。
私が死ぬ気で彼女のもとへ辿り着いたとき、既に手遅れでした。
彼女は"とある行動”の所為で、二度とあの世界に戻れなくなったのです。
その事実に絶望したとき、あの方は私を救済してくださった。
「彼女の側にいたいのなら、お前の魔法で彼女を護衛すれば良いのだ」と。
当時は無知な人間だったので、魔法なんて使えるわけがないと思っていましたが、才能があると認めてくださったのです。
私を不老不死に変え、沢山の魔法の知識をくださった方こそが、私の恩人である創造神様です。
魔法は、命を削るものです。
でも、不老不死になればそのようなデメリットは無いも同然。
私はこれからも、彼女の幸せを願う為に魔法を使い続けます。
そして…
蒼
蒼
おらふ姫
蒼
蒼
蒼
蒼
蒼
おらふ姫
おらふ姫
蒼
蒼
おらふ姫
蒼
蒼
蒼
蒼
蒼
蒼
蒼は自分からそうふざけたことを言い、笑っているけど、自分は目の前のことでいっぱいいっぱいで反応できなかった。
自分が滑ったようだったのに、蒼はそれを気にも留めず
紅茶を置くと、いつもの調子で話す。
蒼
蒼
おらふ姫
この発言で、自分は唖然とした声を漏らしてしまった。
いつもは絶対ご飯を持ってきたらすぐに部屋を出ていくのに、まるで食事を急かすようなことを言ったからだ。
それが何を表しているのか。
それは
唯一自分が素で過ごせる時間を
唯一自分が抵抗できる機会を、彼は奪おうとしている、ということ。
蒼
蒼
蒼
蒼
蒼
どうしよう
絶対に食べさせる気なんだ
ずっと嫌な感じがするこの食事を
おらふ姫
誰が見ても震えていると分かる手で、口に少しの食事を運んでしまう
やだ
助けて
おんりー
蒼
蒼
蒼
おらふ姫
蒼
蒼
おらふ姫
蒼
蒼
蒼
蒼
おらふ姫
結局自分は食事に手を付けず、嵐のように蒼は去っていった。
そして…おんりーに会わせてくれるっていう話は無しになった。
突然のことで頭が追いつかない。
また、僕は嘘をつかれた。
おらふ姫
緊張が一瞬で解れる。
蒼の言ってたことも理解できなかった。
もう、辛い……
どうして昔からずっとこうなんだろう
ずっと自由を奪われてしまっている…
僕なんて…、おらんかったら………。
おらふ姫
ベッドの中で声を隠して、僕はひたすらに泣いた。時間も忘れて。
いつの間にか、僕は意識を手放していた。
外は随分暗くなっている。
食事を提供されてからは、 絶対にアイツはこの部屋を訪れない。
「この部屋は結構な高さだから、出ていくわけがないだろう」だなんて、油断しているのだろうか?
モタモタしている暇はない。
彼が"アレ”を口にする前に
一刻も早く向かわないと
彼が永遠に帰れなくなるから
おんりー
おんりー
おんりー
コメント
3件
何が起きたんだろう?今回も最高です!続きが楽しみ!