こんにちは、Riseです。
初投稿の二次創作です。
よろしくお願いします。
死の風の吹き荒れるヨコハマの空。
或るビルの屋上。
少し下を見下ろせば、窓から覗く明かりが光っている。
そんな漆黒の空の中、二匹の小さな狼が向かい合って立っていた。
ーーー思えばあの日は
不自然なくらいに星が見えなかった。
太宰
砂糖菓子みたいに甘ったるい、その声が
色気を纏った艶かしいその目が。
布のように喉に絡みついて、ひたすらに締め付けてくる。
中也
かろうじて絞り出した、蚊の鳴くような一言。
太宰
太宰は質問には答えなかった。
だが、死神のようなその立ち姿は、今すぐにでも闇に溶け込みそうだった。
中也
口を開いた途端、言葉が遮られた
太宰
意味不明な言葉に、一瞬固まる
だが、何とか言葉を紡ぐために口を開く
中也
太宰
また遮られた
太宰
太宰
悪魔のような笑みを浮かべた太宰は、こう言った。
太宰
中也
月だけが、綺麗に光っていた。
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