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『── 一目惚れだった。』
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川を、見ていた。
水面を、見ていた。
「なんで変わってあげられないんだろう」って。
ずっと考え事をしていた。
って、不意に 話しかけられた。
俺は振り向く。
彼は、綺麗な蒼い瞳をしていた。
それで、さらさらの 銀髪で。
すぐ、こう思った。
「知ってる顔だ。」って。
まぁ、
うちは田舎学校だったから、 知らない顔なんてほとんど ないんだけど。
彼の伸ばした手を握り 立ち上がる。
言いかけて、辞めた。
どんな返事が返ってきても、 怖い気がした。
多分、これが、
この気持ちが、
「彼のことが好き」 って事なんだと思う。
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6.狂う気持ちを君に注ぐ
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『会いたい』
って思った。
この気持ちが、彼にとって迷惑ってのは分かってた。
でも、
それで「はいはい」と諦められるほど、
単純な気持ちじゃなかったから。
音声ファイルを編集する。
ノイズのような音を入れてみたり、
自分の声を重ねたり。
はじめて、曲をつくってみた。
こんなやり方が正しいかなんて分からないけど。
沢山調べたから、 多分大丈夫だろうって。
出来たデータを保存して、
投稿画面に貼り付ける。
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『狂恋』
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【✓ 投稿が完了しました】
すぐさま、何いいねかが付く。
俺は、歌ってみたで着々とフォロワーを増やしていた。
でも
いいねも、フォロワーも。
申し訳ないけれど、彼に届ける為の道具でしかなかった。
届いて欲しい。
届きますように。
この曲と
この気持ちが。
「 届け 」
第七話→♡1,000
コメント
13件
過去きちゃー!!!!! 昔に会った事があったのか…そもそもなんで🎸りんと🐑くんは川のところにいたのか、?? ここもいつか伏線になって回収されていくのだな?! 続き待ってます✨👍🏻︎︎👍🏻
今回も最高すぎました🥹 おぉ、、凄く意味深、、 考察しがいがありそうですね、✨️ 頭が悪い私には無理ですが、、w 本当にいつもありがとうございますっ!! 最高すぎです、‼️ 伏線回収楽しみにしてます^._.^🎀
スイの小説の書き方、綺麗で好きっす。