気づいた頃には走り出していた
名前も知らないお兄さん達のもとに
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水色のお兄さんは
ゆうさんと目を合わすためにしゃがんでくれた
白色のお兄さんは
ゆうさんの背中をさすってくれた
ほかのお兄さん達も
ゆうさんの事を安心させるように優しいトーンで話してくれていた
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おにーちゃんとくにおも直ぐに来てくれた
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あの時のこえくんの言葉が今もまだ心に残っている
「いじめくらいで…」って
そうだよね、
そのせいでおにーちゃんは退学になって
くにおはゆうさん達兄弟に気を使うように過ごすようになって
…ゆうさん達がいつも一緒にいるから
こえくんは余計に辛くなっちゃって
なんでだろう
…もう辛いなぁ
ゆうさんが居なかったら皆幸せだったのかな
お兄さん達も人を探しているんだって。
人手が増えて助かるなんて赤色のお兄さんは言ってくれてるけどさ、
嘘だよね。
本当は嫌だよね、探しているって事は大切な人のはずだもん
見ず知らずの学生に特徴とか思い出なんて話したくないよね
自分たちだけが覚えていたいことだっていっぱいあるよね
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「犯罪者なんて……」
犯罪者ってなんだろう
どこからが犯罪なんだろう
人を殺したら?
物を盗んだら?
人を傷つけたら…?
人を殺すのは犯罪だよね
だって…周りが傷つくもん
…でも
もし、いじめっ子を殺せるなら?
いや、誰かがいじめっ子を殺してくれるなら?
それは…犯罪だって思えるのかな
おにーちゃんが虐めっ子を殴った時、頭を狙っていた
先生があの時来なかったら…いじめっ子は死んでたかもしれない
だけど…ゆうさんは止めようと思わなかった
おにーちゃんが捕まっちゃう。そう意識が働いたのは事が落ち着いてからで
あの時は何にも感じなかった
血だらけになっていくいじめっ子を見て気分が高揚さえもした
…こえくんやれるちが親を殺すのはどうだろう
自分の勝手で再婚や離婚を繰り返して
子供のことなんて考えない
例え我が子が病弱で
再婚した人の子供が盗みを犯してまで我が子を守ろうと奮闘していても
自分は遊び呆ける
親に見捨てられた兄は刑務所送りにされて
大人の手によって引き裂かれた病弱な弟は兄を求めて飛び出した。
確かにこえ君は盗みを犯した
だけどそれはれるちのためで
自身が生き残るためで
どんな生き物だって自身が生き延びるために考えて考えて変わっていく
この醜い世界で生きるには純粋な個体として生きることは不可能に近い
彼らの生き延びる方法が盗みだった
人を傷つけることも犯罪なら
ゆうさんも立派な犯罪者だ
ゆうさん1人のせいでどれだけの人が悲しんだか
そんな事…考えたくもない
だけど確実に誰しもある
おにーちゃんも、くにおも、ゆうさんも…ここにいる人達だって
それなのに…
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水色のお兄さん…ほとけさんの雰囲気が物凄く怖くなった
さっきまで凄く優しくしてくれていたのに
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おにーちゃんが目の前に立つ
守って…くれてるんだ
こんな…自分を
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くにおは、知らない人と話すのは苦手な筈なのに
勇気をだして、事を大きくしない様にしてくれている
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…ぇ
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まって…
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嘘…でしょ
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ゆうさんのせいで…
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せっかく…
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協力者を見つけたのに…
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…ぇ????
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この人、ず~~~~~っと食べてる
食べて…食べて…食べて
ず~~~~~~~~~~っと。
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それは、一緒にいるらんくんも思っていることで
なんなら、ほかの誰が見ても同じ結果であろう
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もう分からないよ
感情がぐちゃぐちゃ
ダメなのに…早く…早く帰らなきゃ
弟が…れるが待っているのに
何故か…ここは居心地がいい。
れるを守らなきゃ
みんなに謝らなきゃ
ダメだ…ダメだ
こんな所で…こんな所でずっと居たって何も変わらない
助けなきゃ…守らなきゃ…俺が…僕が
これが…兄としての…親友としての努めだから
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ぁえっ…今…僕何を?
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っ…なんでそんなに雰囲気変わるの?
さっきまで寿司寿司星人だったのに
なんで…そんなにっ
相手が欲しくて堪らない言葉を言語化出来るの?
こんなないこくんと過ごした仲間たちは…幸せだろうな
だからこそ、今も探し続けているんだ
尊敬してやまないないこくんを。
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…また食べ始めた
尊敬返してよ…笑
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ほんと、それな~
そう突っ込もうとした瞬間
ないこくんの顔がこれまでに無いくらい曇った
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なんで…どうしてっ
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まろ?……まろってないこくんが庇った人…?
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どうしたのっ?
なんで…なんでっ
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急に泣きじゃくるようになったないこくん
大人っぽい彼も今回ばかりは幼い男の子のように見える
っ、僕も落ち着かせてもらったんだからお返ししなきゃ
ないこくんも…ちゃんと守らなきゃ
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なんだ…この人
にこにこ近づいてくるけどなんか…怪しい
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なんで…ないこくんは他の人には見えないんじゃ
っ、そんな事…今はどうだっていい
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ないこくんは…まろって人のことで頭がいっぱいで
今を冷静にいれる状態じゃない
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今できる精一杯の事をしなきゃ…
じゃなきゃまた…仲間を
そんな事っ
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どんどん近づいてくる男の人
それに伴って体の震えも強くなる
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らんくんが僕たちの前に立つ
庇って…くれてるんだ
らんくんはそうだよね…
いつも…かっこいい
ここにいる理由だってメンバーを庇ったからで
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兎って…ないこくんの話で出てきた…?
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▷K
…なんか胡散臭い人と過ごす事になるそうです(?)
いつからだったかな
「自分」というものの存在意義が分からなくなったのは
いるまちゃん…君は酷いトラウマを抱えていたよね
辛い…ツライ…つらい?
なんだろう…分からない
俺なんかよりずっと苦しんでいる人は山程いるのに
五体満足で生まれて
家族も友達も…大切なメンバーもリスナーさんもいて
誰かに強く傷つけられることも無かったし
自身を保てなくなる程の何かを失ったことも無かった。
それなのに…何なのだろう
この謎の…心の余白は
”生きたい”とも思わないし
かといって”死ぬ”のも怖い
ただただ、無能な「俺」という存在をこの世から丸ごと消したい
こんなこと…人には言えないよね。
言ったとしても嘘つきな俺だからこう伝える
「死んだら悲しむ人がいるでしょ?」
「だから存在ごと消えちゃいたいんだ~」って。
抹茶でも飲みながら眠そうな声で
冗談めかしで相手の反応を見るだろう
もちろん、カメラを持ってあたかも動画のように
「ドッキリだよ~」といたずらっ子の様に笑うことも忘れない
そうすれば…絶対にこの思いがバレることは無い
皆無感は俺のわがままなんだ。
周りを巻き込めない。
「苦しむなら俺だけでいい」
そんなアニメの主人公のようなカッコイイセリフは言えないし
周りが困っていたらすぐに手を差し伸べられる程の心の余裕はない。
周りのことを信じられない
家族のことも友達の事も…メンバーやリスナーさんさえ
どこか、自分とは周りが違う気がして
…自分自身が取り繕って生きているから、
周りへの期待値も信頼値も下がっていく
シクフォニとして過ごしていた時には
みことちゃんと一緒に「聖人組」だなんて呼ばれていたけど
…俺にそんな要素1つもないでしょ…笑
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ペア名を決めた会議の時だって
いつも通り天然を発動してはいたけど
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俺の心の内にいち早く気づいてくれて
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不安を笑いに変えてくれた
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みことちゃんとは…シクフォニが出来る前から知り合いだった
メンバーは誰も知らないけどね笑
俺が趣味で書いていたイラストにみことちゃんがコメントをしてくれたのが始まり
お互い愚痴とか…相談とか色々やってたな~
だからこそ…特にお互いの気持ちの変化に敏感だった
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そうやって俺の中のモヤモヤをいつも消してくれていたのに
あの日、らんらんが人を殺した
俺たちが長年目標としていたドーム公演のすぐ後に。
信じられなかった…信じたくなかった
何年も何年も隣で笑いあったり、喧嘩をしたりしていた相手が…
長い年月をかけてやっと少しずつ信頼という意味が分かってきた頃に
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気づいた頃には死体の上に座っていて
棒をよこせと脅していた
…別に良かった
これで俺が捕まろうが殺されようが
ただただ「信頼」という経験を守りたかった
…仲間の悲しむ顔が見たくなかった
だって…大好きなんだもん
あの時からは考えられない感情が…芽生えたんだもん
仕方ないじゃん
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泣きじゃくる俺
喉が焼けるように痛かった
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辛かった…苦しかった
今までにない怒りを覚えた
今考えればみこちゃんの言っていたことは正しい
下手な行動をすれば、俺が捕まるだけではなく
らんらんや他のみんなの罪も重くなる可能性だってあった
だけど…だけどさ”ぁ
っ…信じたかったよ
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白い光が顔に当たり、ゆっくりと瞼を開く
…ここはどこだ?
白い…天井に…カーテン
隣で…鳴り響く…点滴の音
慌てるような足音と…子供の泣き声
…病院…か?
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あ~ぁ…
なんで…生きてるんだよ
重い体を動かして周りを見渡すと
机の上にリングとレター用紙が置いてある
それにしても…慌てて出ていったようにピンクの髪が散らばっている
…何があったんだよぉ
あれは…いるまちゃんのかな
最悪…、メンバーにも知られたんだ
どんな顔して会えばいいのさ…笑
🎼S
ふと疑問に思った
今日は何日なのだろう
どれだけ…寝ていたのだろう…と
まだ覚めぬ目を擦りながら
手探りでスマホを探す
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【0812】
慣れた手つきでパスワードを入れる
シクフォニの結成日か…
これも…変えなきゃいけないのかな
うわぁ…めっちゃ通知来てる
これ全部返すの?…めんど
本業の依頼から家族からの連絡まで見るのも嫌なくらいに溜まっている
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それなのに1件もメンバーからの連絡はなi((
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49分前、こさめちゃんからの連絡
内容は…みことちゃんが自殺をしようとしているかもというもの。
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みことちゃんとの会話が頭をよぎる
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まさか…
🎼S
俺が…自殺未遂をしたから…
昔から…溜め込みやすい君だから…
🎼S
走り出そうとするも体が重くて立ち上がれない
背骨が折れてるのかな…
全く動かない
それに何故か足が紐で縛られている。
おそらく…いるまちゃんがやったんだ
俺が起きたら…這ってでも…みこちゃんの所に行くって分かってるから
🎼S
なんで…なんで
俺は仲間が傷ついている時に何も出来ないの?
ごめんっ…ごめんね
らんらん…みこちゃん
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あぁ…神だ。 毎回この言葉しか出てこない( ᐛ )