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愛病

第26話 - 第26話 🟥

2025年08月09日

#Mrs. GREEN APPLE

#藤澤涼架

#若井滉斗

#大森元貴

なるせ

微かにした物音で目を覚ます

大森元貴

んん...

若井滉斗

あれ、起こしちゃった？

大森元貴

若井...

大森元貴

おはよ

若井滉斗

おはよう

若井滉斗

まぉ俺は今から寝るけど

大森元貴

まだ夜？

若井滉斗

残念

若井滉斗

もう朝

大森元貴

今日休みだっけ...

若井滉斗

そう休み

若井滉斗

だからまだ寝ててもいいけど

大森元貴

いや、起きるわ

若井滉斗

ん

重い体を起こす

若井滉斗

昨日遅かったのによく起きるね

大森元貴

一応寝たから大丈夫かなって

寝室を出る

キッチンの方から音がする

きっと○○だろな

リビングを見渡す

机の上に綺麗にまとめられた昨日の紙達

大森元貴

2人とも読んだかな...

曲を完成させたいな

いつも作曲している部屋に足を向ける

○○

あ、もっくん！

○○

おはよう

そういって微笑んでくれる

○○

もっくん？

なんだか今日は心が不安定だ笑

こんな日常にも

涙を流してしまうのだから

○○

大丈夫？

心配させちゃったみたい

大森元貴

大丈夫、

大森元貴

ちょっと疲れてただけ

○○は明るく笑いながら

○○

なら今日はゆっくり休もう？

○○

昨日も忙しかったでしょ

大森元貴

うん、そうする

○○

あ、そういえば

○○

あの曲って読んでもいいやつ？

○○

朝は2人が曲の話で盛り上がってたから

○○

私も気になっちゃって...

大森元貴

もちろん

○○

じゃあ朝ごはんもできたからもっくんが食べてる間に読むね！

またパタパタと台所に姿を消す

直ぐに料理を両手に持ち

リビングに戻ってきた

○○

おまたせ〜💦

大森元貴

ありがとう

椅子に座る

○○

あ、涼ちゃん呼んでくるから先食べてて！

大森元貴

ん、

また○○は部屋を出ていく

大森元貴

いただきます

ご飯を口に運びながら昨日の歌詞を目を通す

思うがままに書いた割にはなかなかいいんじゃない？

小さくメロディを口ずさむ

藤澤涼架

やっぱりいい曲になりそうだね

大森元貴

涼ちゃん！

○○

今涼ちゃんの分も準備するね！

藤澤涼架

ありがとぉ(*´꒳`*)

2人きりになる

藤澤涼架

で、

藤澤涼架

その曲の事なんだけどさ

藤澤涼架

今回はちょっと重めの歌詞だねぇ

大森元貴

うん

藤澤涼架

調べたら黒バラの花言葉ってさ

藤澤涼架

「永遠の愛」

藤澤涼架

だったよ

藤澤涼架

なんかかっこいいねぇ

大森元貴

改めて聞くと我ながら厨二病っぽいねぇ( ･᷄-･᷅ )

藤澤涼架

そう？笑

藤澤涼架

僕はいいと思うけど

大森元貴

ならいいか

○○がリビングに入ってきた

○○

はい！これ涼ちゃんの分

藤澤涼架

ありがと！

藤澤涼架

今日も凄く美味しそう✨

○○

ほんと？ありがとう(,,- -,, )

藤澤涼架

いただきます！

大森元貴

○○、これ読んでいいよ

○○

いいの？ありがとう!✨

嬉しそうに受け取ってくれる

歌詞を読む○○を横目に

大森元貴

涼ちゃんは今日書斎使う？

藤澤涼架

ん？

藤澤涼架

あの防音室の隣の？

大森元貴

うん

藤澤涼架

別に使わないよぉ

藤澤涼架

ていうかあれ書斎だったんだ

藤澤涼架

ずっと元貴の作曲部屋かと

たしかに

基本僕がこもって作業してるから

大森元貴

今日は部屋に篭ろうと思ってるから

藤澤涼架

りょーかい

藤澤の目線は○○の方へと変わり

藤澤涼架

その曲素敵だよね✨

○○

だねぇ

紙から目を離さずに相槌をうつ

真剣に読んでくれてるみたい

ご飯も食べ終えたし

大森元貴

ご馳走様でした

大森元貴

そろそろ部屋行くわ

○○

あ、じゃあこの歌詞返すね！

○○

必要でしょ？

○○

もう読んだし

紙を受け取る

○○

凄くいい歌詞だったよ

大森元貴

ありがと

2人に背を向けて部屋に向かう

藤澤涼架

あ、そういえばさ...

○○

なになに？

大森元貴

よーし

大森元貴

やるか

メモを机に広げ

パソコンに向き合う

音をおこしながら

歌詞を書き直す

これの繰り返し

パッとできる曲もあれば

多くの時間を費やして書くものもある

今回の曲は後者になりそう

ｺﾝｺﾝ

大森元貴

ん？

○○

入ってもいい？

ドアの向こうから○○の声がする

大森元貴

どーぞ

小さく息を吐き出す

ｶﾞﾁｬ

○○

今日も長い時間こもってたから

時計を見ると19時を過ぎている

○○

もうかれこれ10時間ぐらいこもってるよ？

○○

ご飯も食べてないし...

大森元貴

夢中になりすぎてたぁ

○○

ご飯できたけど食べる？

チラッとパソコンの画面を見る

大森元貴

もう少しだけしたら食べる

○○

そっか！

パソコンに向き直る

○○がドアに手をかける音がして

大森元貴

あ、

大森元貴

ちょっと待って

○○

ん？

大森元貴

一応ここまで曲できたんだけど

大森元貴

○○にも聞いてもらおうと思ってて

大森元貴

ていうか今ちょっと聞いて欲しい

○○

私でいいの？

大森元貴

うん

ヘッドホンを差し出す

○○

ありがとぉ

嬉しそうに受け取り○○は音に耳を澄ます

軽くまぶたを閉じながら

音に浸る

少ししてヘッドホンを取り

○○

凄く綺麗な曲だった

ほっとした

ダメだって言われたらどうしようかと

○○

なんだか

○○

好きな人出来たんだね

○○

ってわかる曲だった

○○は可笑しそうに笑う

大森元貴

え？

○○

凄く愛がある曲だから

○○

もちろん今までの曲も素敵だったよ？

○○

でも

○○

なんだかこの曲は愛してる誰かに向けて書かれた曲って感じがするなぁ

大森元貴

んふ

大森元貴

そう？

ドキッとした

その通りなのだから

さすが○○

○○

もっくんて花好きだよね

大森元貴

花はなんかこう

大森元貴

美しいからね

○○

私も花大好き！笑

○○

花言葉とか調べちゃうタイプ

大森元貴

僕も

○○

黒バラの花言葉はね

○○

「永遠の愛」

大森元貴

そうだよ

それ涼ちゃんにも言われたっけ

○○

それと

大森元貴

｢死ぬまで

○○

憎みます｣

○○

ハモったね笑

大森元貴

ひとつの花に花言葉は沢山あるからね

○○

もっくんはどんな意味で黒バラにしたの？

大森元貴

さぁねぇ

大森元貴

それは受け取り手に委ねるかな

○○

何それ笑

明るく楽しそうに○○は笑う

大森元貴

○○はさ

大森元貴

どんな花が好き？

○○

私はねぇ

○○

アネモネかなぁ

大森元貴

へぇ

大森元貴

なんかぽいね

○○

でしょ

大森元貴

なんで好きなの？

○○

花言葉が「愛してる」だから

○○

なんか素敵じゃない？

大森元貴

たしかに

○○

他にも理由はあるけどね

○○

でもねほんとはもっと好きな花があるんだよ

大森元貴

なになに、教えてよ

○○

えっとねぇ...

愛病

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