僕は清正参汰
龍ノ滝高校に通う高校2年生だ
容姿端麗というわけでもなく
運動ができるわけでもない
テストはいつも平均点周辺を維持している
ごくごく普通の高校生だ
ある一点を除いては__
清正参汰
はぁ
清正参汰
今日も平凡な日常…
清正参汰
空から槍でも降ってこないかな…
清正は窓の外を眺めて呟いた__
その時、教室のドアが開く
織原健斗
きよ、授業遅れるぞ
彼は小脇に教科書を抱え、 窓を見つめる清正に呼び掛ける
清正参汰
健斗!
織原健斗
何ぼーっとしてんだよ、置いて行くぞ
清正参汰
うん、今行くよ
清正は慌てて教科書を取り出す
清正参汰
はは、僕を迎えに来てくれたのか?
織原健斗
ちげぇよ、たまたま通りがかっただけだ
清正参汰
そんな事言って…本当は僕に会いたかったんだろ?
織原健斗
そんな訳ねぇだろ!きもい事言うな!
清正参汰
そんなに怒るなよ
清正参汰
もしかして図星だったりして
織原健斗
なっ…!そんな訳ねぇだろ!
清正参汰
(なんて言ってみたけど)
清正参汰
(実は、会いたかったのは僕の方だ…)
平凡な僕の、唯一他と違うところ…
僕は同性に恋をしている
そう、
幼馴染の織原健斗に__






