ボロボロ、ボロボロ零れ落ちていく。
佐野 万次郎
花垣 武道
佐野 万次郎
両腕に彼、花垣武道をしっかりと抱きとめて落ちていく。
もう彼は冷たく、目はこの世ではない世界を覗き込んでいた。…が。
佐野 万次郎
花垣 武道
佐野 万次郎
花垣 武道
死んでいたと思っていた武道が、うっすらと目を開けて自分を見ていた。
佐野 万次郎
花垣 武道
佐野 万次郎
花垣 武道
落ちていく世界で、まだ彼は“万次郎”と話すために口を開く。
佐野 万次郎
花垣 武道
話す間にも、どんどん地面は近づいてくる。終わりは近い。
花垣 武道
佐野 万次郎
花垣 武道
佐野 万次郎
花垣 武道
苦しい筈だ。痛い筈だ。…なのにも関わらず、武道は“万次郎”のために話す。
佐野 万次郎
花垣 武道
花垣 武道
佐野 万次郎
花垣 武道
残り時間はあと僅か …時間は限られている。
花垣 武道
佐野 万次郎
花垣 武道
佐野 万次郎
花垣 武道
佐野 万次郎
驚愕、した。…恨み言を期待していた。 罵倒してほしかった。…が、彼はこの瞬間でも優しかった。
花垣 武道
佐野 万次郎
佐野 万次郎
花垣 武道
佐野 万次郎
この瞬間にも優しい彼は、今でも優しく彼を言葉で包み込む。
佐野 万次郎
ふとした違和感がある。
______“ヒーロー”は自分が下敷きになるように体制を変えたのだ。
佐野 万次郎
花垣 武道
花垣 武道
佐野 万次郎
花垣 武道
佐野 万次郎
花垣 武道
花垣 武道
______それだけ残して、彼は、ヒーローは、完全に事切れた。
佐野 万次郎
花垣 武道
佐野 万次郎
あと数メートル。
佐野 万次郎
終わりのくる世界で、白髪の男はただ一人呟く。
佐野 万次郎
男の口から言葉が溢れ出す。
佐野 万次郎
佐野 万次郎
それだけ、つぶやいて目を瞑る。 そこに見えたのは、明るい未来幻想…無いはずの、理想のミライ。
佐野 万次郎
その瞬間、意識がとんだ。
意識はゆっくりと覚醒し、やがてはっきりと覚醒する。 そこに見えたのは死んだはずのヒーロー。 そして、消えるセカイ。
花垣 武道
花垣 武道
佐野 万次郎
花垣 武道
佐野 万次郎
今行くよ… ______キミのいる、幸せなミライへ。
コメント
2件
泣ける(´;ω;`) 最高