いれいすなら、信じられる

体育館に着くと、一斉に視線が注がれた。 居心地悪いな…

ステージを見ると、うちの学校の制服を着た男子生徒が、 ステージの真ん中へと歩いていた。 あの人が…？

何かのんきに話してるけど、これ大丈夫なの？ あることないこと言われるんじゃ…

モブ崎モブ太とやらが、プロジェクターを操作する。 え…これって…

その場にいた生徒も、ざわつきだした。

プロジェクターには、 一般生徒の胸ぐらを掴むいふさんと、後ろで今にも殴りかかりそうな 悠佑さんが映し出されていた。

心当たりなら、私にもある。 この写真は、さっき絡まれていた私を、2人が助けてくれた時の写真だ。 でも、明らかに2人が悪く見えるように撮られてる。 これを見せられたら…

その反応を見て満足したかのように、モブ崎は話し始めた。

どうしよう…圧倒的に不利だ… みんなも、少し焦っているように見える。

事情説明中

いつもいふさんとバチバチしてるほとけくんも、いふさんをフォローしてる。 やっぱり仲がいいんだな… って、そんなこと考えてる場合じゃない！この状況を何とかしないと…

みんなが悩んでいるその時、私はある事を思い出した。

これなら…！

スマホを出して、フォルダを開く。 やっぱり、あった…！

私は、画面をみんなの方に向けた。

そう言うと、私はステージに向かって走り出した。 そして、モブ崎に向かって叫んだ。