翌日、放課後の部活後

恋バナ好きな部員たちが わらわら集まってきた。

千夏め…

Aちゃんが耳元で囁いた。

振り向くと男バレの荷物置き場で まーりんが正博と 相変わらず仲良さそうに話していた。

まだ少しモヤっとしてしまう。

Aちゃんが大声で言った。

正博とまーりんがこっちを見る。

紗良は勢いよくAちゃんの方に向き直った。

これって、絶好のチャンスじゃない？

正博とまーりんに聞こえるように 大きな声で話した。

正博もモヤモヤすればいい。

もう私には、新しい人がいるんだよ。

正博よりも背が高くて 正博よりも紳士で気を遣ってくれて 正博よりも私に好意を寄せてくれて 正博よりもいい人なんだから。

「正博を見返すための相手を見つける」 ことが目的だったので

その先を具体的に考えていなかった。

以前から正博とまーりんの関係を 不快に思っていたらしい部員たちが 一斉に紗良の味方についた。

大声で騒いでいたら 荷物置き場にいた 男バレ数人が寄ってきた。

正博とまーりんも こちらの様子が気になるらしく ちらちら見てくる。

思わず反応してしまった。

ますますあの2人の関係が分からない。

その後下校時刻まで みんなで盛り上がった。

次の休みに女バレのみんなで デート服を買いに行くことになった。

正博とまーりんは、 こちらを気にしながら 相変わらず2人で話していた。

みんなが味方になってくれて、 心が軽くなった。