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俺さ、

告白しようと思う。

…へ?

桃くんが突然 そんな事を言い出した。

“どうせなら当たって砕けようと思って”

彼はそんな事を口にした。

桃くんは、本当に強い。

いや、頑張って 強くなっている。

戦って、負けて、 それでも立ち上がって、

僕は、負けるのが怖くて、 勝負を挑む事すら出来やしない。

だから、

お前も、当たってみろよ、

……な?

………でも、

…いや、

僕だって強くなるんだ。

当たって砕けちゃえ ぶつからないよりマシさ

彼の好きな曲に、 そんな歌詞があったっけ。

僕は、桃くんの目を じっと見つめて、深く頷いた。

 それから数日後。

今日がその日だ。

僕は、負ける戦いを挑みにいく。

ただ、それは決して無駄ではない。

僕は、電車に揺られて 青ちゃん家に向かった。

おじゃましまぁす

いらっしゃーい!

いつもと同じはずなのに、 なんだか違う場所のように感じる。

ぁ…でも少し家が綺麗かも。

…なんか、お部屋綺麗ですね。

ビクッ…えー?そう?

赤が片付けたのだろうか。

ま、まぁ、ゲームでもしよーよ!

はーい、分かりました〜

いつものようにゲームをして遊んだ。

んぁー、また負けちゃいましたぁ…

緊張のせいか、僕は負けてばかりだ。

なんか弱くなった〜?w

ちょっと一旦休憩にしよ〜

はぁい、

そう言って、キッチンから コップと飲み物を出してくる青ちゃん。

いつもなら、僕が任されていたのに。

いつから自分でやるようになったのだろう。

よしっ、お待たせ〜

いえ、ありがとうございます。

それから、くだらない 話をしながら時間を潰した。

しばらく話した後、 こんな話題がでた。

黄くんはさぁ〜、
恋愛した事ないの?

んぇ…まぁ、
恋愛という恋愛は
してこなかったです。

へー、

でもっ、!

今、好きな人ならいます、

…は、?

驚いた顔をして、こちらを じっと見つめる青ちゃん。

え、なに僕の知ってる人?w

もちろん知ってます、

えー、?誰だろぉ…

…好きです、

………え?

好きです、青ちゃんの事が、

好きなんですっ…

胸が苦しい。

息が出来ない。

早くこの場から逃げ出してしまいたい。

でも、まだ期待してしまうのはダメですか。

赤より僕の方が、と思ってしまうのは、

ダメですか。

ごめん…

ごめんね…っ、

僕、もう…

ッッ…!

その先はどうしても聞きたくなくて、 鞄を持って、慌てて家を飛び出した。

分かっていたはずなのに。

どうして涙が出てくるんだろう。

この作品はいかがでしたか?

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