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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

 

ねぇねぇ、【???】ちゃんってさ、

 

○○くんの事好きなの?

???

うん!

???

好きだよ!

 

そうなんだ!

○○

ねね、【???】って△△の事好きなの?!

○○

噂で聞いたんだけど…

???

うん!

???

好きだよ!

○○

え、ほんと?!

○○

頑張りなよ!

???

○○

○○

好きなんだよね?

???

あ…うん、そうだよ!

○○

【???】なら行ける!

○○

応援してるよー!

???

…ありがと笑

???

…あれ?

カサッ

???

紙?

○○

え!【???】!!

○○

きっと△△からだよ!

???

えぇ?

パラ..

???

あ、ほんとだ

『放課後体育館裏で待ってます』

???

○○

キャー!!

○○

告白だよこれ!

???

あー

???

なるほど…

△△

あ、あの

△△

俺と付き合ってください!

???

……ごめんなさい!

△△

え?

???

それじゃあ…

△△

ちょっと待てよ!

△△

お前俺の事好きって言ってたんだろ?

???

そうだけど…

△△

ならなんで_

???

…ごめん

???

likeの方だからさ

モブ

ねぇあの子って…

モブ

△△好きとか言って付き合わなかった子じゃない?

???

……

モブ

え、そうなの?

モブ

最低じゃん…

モブ

それ

モブ

たぶらかすなって感じなんですけど

モブ

しかもあの△△振るなんてさー

モブ

勉強できてスポーツできてイケメンとか最強じゃん!?

モブ

なのになんで振るかなー

???

…(''友達として好き''って意味だったんだけど)

ピヨピヨ...

チチチチ..

桜木 夏

んん…

小鳥のさえずりと夏の暑さと共に目を覚ました

寝不足なのか寝すぎなのか知らないけれど

桜木 夏

ふわぁ〜

桜木 夏

…眠

今日はいつもより眠い

『今日は遅くなります。夕飯は適当に食べといて。』

メッセージと共に置かれている1000円札が

今日はいつもよりくすんで見えて

桜木 夏

(今日''も''でしょ…)

はぁ、と深い溜め息を吐いて

私は冷蔵庫を開く

冷蔵庫には、

ヨーグルトと、昨日の余り物の唐揚げがあった

油物を食べる気力はないし

桜木 夏

(ヨーグルト……気分じゃない)

なんて適当に理由をつけて、玄関の扉を開いた

桜木 夏

おっはよー!

今井 雨音

夏!おはよー!

桜木 夏

今日保体あるじゃんー…

今井 雨音

それ

今井 雨音

最悪だよねぇ

桜木 夏

うんー

今井 雨音

あ!てかさ

今井 雨音

進路希望の紙出した?

今井 雨音

確か今日締め切りだったよね?

桜木 夏

出したよ!

桜木 夏

一昨日くらいに

今井 雨音

そうなんだ!

今井 雨音

私まだ出してなくてさ、

今井 雨音

もしよかったら相談…

桜木 夏

あ!ごめん!

桜木 夏

先生に呼ばれてたんだった!

今井 雨音

…そっか

桜木 夏

ごめんね!

今井 雨音

ううん、大丈夫!

今井 雨音

コンコン🚪

桜木 夏

失礼しまーす

先生

桜木、来たか

先生

お前、進路の''アレ''どういうことだ?

桜木 夏

アレって…

先生

白紙のことだよ

先生

なにも書いてないってことは決まってないって事か?

桜木 夏

…はい

先生

そうか

桜木 夏

人生まだまだあるし、そのうち変わると思うんです。

桜木 夏

どうしても書かないとダメですか?

先生

そうだなぁ

先生

お前趣味とかないのか?

桜木 夏

ないですね

先生

…そうか

先生

なら得意な教科とか…

先生

身近な仕事でやってみたい!って言うのはないのか?

桜木 夏

……

桜木 夏

すみません、考えさせてください

先生

おい、桜木!

桜木 夏

………

今井 雨音

あ!いたいた!

今井 雨音

夏ー!

桜木 夏

雨音…

今井 雨音

急に走りだすからびっくりしたよ笑

桜木 夏

…ごめん笑

今井 雨音

…ねぇ

桜木 夏

ん?

今井 雨音

進路の事…だよね?

今井 雨音

ごめん、聞くつもりなかったんだけど

桜木 夏

…違うよ!

桜木 夏

はら、私って学級委員でしょ?

桜木 夏

進路の紙全員出てるか確認してただけ!笑

今井 雨音

そう?

今井 雨音

ならいいんだけど…

キーンコーンカーンコーン🔔

先生

じゃあ、気を付けて帰るように

今井 雨音

夏!一緒に帰ろ!

桜木 夏

あ、うん!

先生

あと、桜木は残れ

先生

進路のことで相談がある

桜木 夏

……

桜木 夏

行こ!

今井 雨音

え?

今井 雨音

いいの?夏

桜木 夏

…いいの!

桜木 夏

はぁ〜!

桜木 夏

走ったー!

今井 雨音

ほんと笑

今井 雨音

夏って走りたがり?笑

桜木 夏

そうかも笑

今井 雨音

…ねぇ

今井 雨音

進路さ…

桜木 夏

あ!ごめん!

桜木 夏

ご飯作らないと!

桜木 夏

じゃあ_

今井 雨音

ねぇ!

今井 雨音

そうやって逃げるの?

桜木 夏

……

今井 雨音

…なんか、夏と他の友達比べたら明らかに距離あるんだよね

今井 雨音

進路の話くらい聞かせてよ

今井 雨音

…そんなに私が信用できない?

…わかってる

自覚してるから

私はきっと、君を愛せてない

好きでもない

桜木 夏

…あのさ

桜木 夏

実はね

中学の時の出来事が

未だに脳裏にあるの

○○

ねぇ夏!

桜木 夏

…なに?

○○

なんで△△振ったの?

○○

好きって言ってたよね?

桜木 夏

…いやそれは

桜木 夏

友達として…

○○

そんな言い訳通用しないって

○○

△△で遊んでるだけなんでしょ?

桜木 夏

え、?

桜木 夏

そんなつもり…

○○

もういい

○○

夏を信じた私がバカだった

桜木 夏

ちょっと、

桜木 夏

待ってよ!

(○○が出ていく)

この場面だけ見れば

…いや

全てのストーリーを眺めても

私はただの悪者

ただ、皆から嫌われる役

桜木 夏

…そんなの

桜木 夏

嫌…だよ、

(夏を目から涙が溢れる)

桜木 夏

だから私は…

桜木 夏

誰が好きで誰が嫌いとか

桜木 夏

そういうプライベートな事は話さないようにしたの

桜木 夏

ずっと脇役でいるために

今井 雨音

…そっか

桜木 夏

ごめんね

桜木 夏

私は雨音の事、好きじゃない

桜木 夏

愛してもない

桜木 夏

ただ浮かないようにするための話し相手としか思ってない

桜木 夏

…だから

桜木 夏

もし雨音がタヒんだとしても

桜木 夏

何も思わない

こんなに酷くて残酷な事を言っても

君は私を抱きしめてくれた

今井 雨音

…いいの

今井 雨音

話し相手くらいの距離でいいんだよ

今井 雨音

ま、いつかはちゃんと友達とか作ってほしいけど!

桜木 夏

…うん

今井 雨音

進路はまた今度にしよっか!

桜木 夏

そうだね

少しだけだけれど

肩の力が抜けたような気がした

桜木 夏

じゃあ、気を付けてね

今井 雨音

うん、夏も!

嫌な予感がした

私の予感はだいたい外れるから

外れることをただ祈った

翌日学校に行くと

いつも挨拶をする相手はいなくて

ただボーっと校庭を見つめるだけ

ガラガラ🚪

先生

皆、席に着いてくれ

先生の声が

いつもより頭に響いて

モブ

何なに?

モブ

え、怖いんですけど〜

いつも煩い教室は

しん、と静まりかえって

そして私の嫌な予感は

先生

今朝、

的中してしまった

先生

今井が_

桜木 夏

……雨音が

桜木 夏

タヒんだ?

桜木 夏

……

桜木 夏

なんで……

(夏の目から涙が溢れる)

桜木 夏

うわぁ''ぁ''ぁ''ぁ'''!!!!!

桜木 夏

なんで…なんで雨音が………グス

桜木 夏

…もっと……喋りたかった、

2時間くらい、ずっと

泣いた

私はここから動けなかった

動けなかった私を家に連れ戻したのは

お母さん

夏!

桜木 夏

………お母さん

お母さん

そんな所で何してるの?

お母さん

早く帰るよ

桜木 夏

グス……

桜木 夏

うん''

お母さん

ちょっと、なんで泣いてるのよ?

桜木 夏

うぅ……

お母さん

ハンカチ持ってないの?

お母さん

はぁ…仕方ないわねぇ

全部、話した

今まで感じていたこと

人を愛せないこと

するとお母さんはこう言った

お母さん

泣いてたのは、タヒんじゃったのが悲しくてってこと?

桜木 夏

…うん

お母さん

…あははっ

お母さん

それなら夏は大丈夫よ笑

お母さん

ちゃんとその子のこと大切で、愛せてる

桜木 夏

いや…でも……

お母さんの言う通り、 私は愛せていたのかもしれない

ただ、 人を愛せない私に酔っていただけかもしれない

桜木 夏

…そっか

桜木 夏

(こんな小さな感情が…愛でいいんだ)

桜木 夏

ちょっと出かけてくる

お母さん

こんな時間に?

お母さん

危ないわよ

桜木 夏

大丈夫、ちゃんと帰ってくるし

桜木 夏

携帯持ってるし

お母さん

…そう

お母さん

行ってらっしゃい

 

〜♪

 

〜〜〜♫

桜木 夏

………

なんとなく立ち寄った街

目がおかしくなりそうなほど眩しくて

ここにいたら、宙に浮かんでしまいそうで

 

〜〜♪

桜木 夏

…(好きだな、この歌)

モブ

やめろよ、下手くそな歌ww

モブ

金が欲しいならウチの店来る?w

(女の子にゴミが投げられる)

桜木 夏

 

 

やめて…ッ

桜木 夏

ちょっと…

 

助けて…グス

モブ

泣いてもなんにもなんねぇよww

桜木 夏

桜木 夏

ぁ…あの!!

モブ

あ''?

モブ

何なに?w

モブ

逆ナンパ?ww

 

あ……

桜木 夏

私、この子の歌好きです!!

桜木 夏

だから…そんな事……言わないで………

モブ

チッ

モブ

何だよコイツ

モブ

ダル〜〜

桜木 夏

………

 

あ…あの!

 

ありがとうございます、!!

桜木 夏

いや……

 

ありがとうございます……!

桜木 夏

いえ、全然

桜木 夏

私、貴方の歌好きです!

桜木 夏

透き通ってて、儚くて

 

…グスッ

 

ありがとう……ございます、!!

愛は伝えないとわからない

愛せることは恥ずかしいことじゃない

だから、もう大丈夫

私は自分を愛せてる

拝啓、あの夏を愛せなかった私へ

【完】

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