主
主
主
主
主
主
主
主
いふside
ほとけ
ほとけ
いふ
楽しそうにしょにだと電話するほとけ
今日はせっかく二人とも休みが被ったというのに、 朝ごはんを食べた後からこの調子や
別にしょにだと電話しとることに嫉妬しとるわけやない
最近お互い忙しくて一緒に過ごせてなかったから、構って欲しいんや
そう思っても、自分から行動できないのが俺や
素直に寂しいと言えればどれだけ楽やろう
恥ずかしくてとてもやないができへん
それでも、寂しいものは寂しい
いふ
思わずため息をつく
しかし、ことの発端であるほとけは先程と変わらず、 俺のことなんか目もくれず楽しそうに電話しとる
なんだかその事実に悲しくなった
一人で勝手に落ち込んでバカみたいや
いふ
ずっとリビングにおっても虚しくなるだけやから、とりあえず廊下に出る
ガチャ
いふ
いふ
自分の部屋の前に着き、ドアノブに手をかけたところで踏み留まる
目に留まったのは、俺の部屋の隣にあるほとけの部屋
いふ
二つの部屋を交互に見ながら己の衝動と戦う
しかし、寂しさの限界に達していた俺は、 気づけばほとけの部屋のドアを開けていた────────
ガチャ
いふ
入った瞬間香るほとけの匂い
久しぶりのその匂いに心が暖かくなる
と、同時に寂しさが一気に俺を襲う
心にぽっかりと穴が空いたような感覚や
いふ
部屋を見回し、この気持ちを紛らわせられるものを探す
そして目に留まったのは、ほとけ愛用のパーカー
お気に入りやと自慢げに言っとったのが懐かしい
いふ
パーカーを手に取り、匂いを嗅ぐ
いふ
ほとけの匂いが俺を誘惑する
衝動が抑えきれなくなっていく
そして俺は、欲望に負けた
いふ
結局俺はほとけのパーカーを着てしまった
冷静に考えれば勝手に人の部屋に入って人の服を着るなんて 異様な光景でしかないが、それほどに俺はもう限界やった
全身から香るほとけの匂いに抱きしめられているかのような感覚に陥る
幸福感に包まれ、口角が上がっていくのを感じる
いふ
ドキドキと心臓が高鳴る
ほとけに抱きしめられたり、キスをされた時の感覚を思い出す
嬉しさと恥ずかしさと愛しさに満ちた甘い一時
その感覚が恋しくて、ほとけの布団にダイブする
いふ
いふ
普段出さないような気の抜けた甘い声を出す
脳内は大好きなほとけの姿でいっぱい
やから気づかんかった
ドアが開く音に──────────
ガチャ
ほとけ
いふ
ほとけside
ほとけ
初兎
初兎ちゃんと活動のことやらプライベートなことなど色んなことを電話で話す
この時間がすごく楽しくて、夢中になっていた
初兎
ほとけ
初兎
ほとけ
初兎
ブチッ
ほとけ
余韻に浸りながら今日のいふくんの様子を思い出す
寂しそうに僕を見つめていたが、気がつけば居なくなっていた
これは拗ねて部屋に戻ったんだろう
最近お互い忙しくてゆっくり一緒に過ごせる機会も減っていた
僕自身も寂しかったが、何よりいふくんが悲しそうにしていたことに 気づいていた
本当はすぐにでも構ってあげたかったが、前々から初兎ちゃんと電話する 約束をしていたため、終わったら目一杯構ってあげようと思っていた
しかし、思いの外話が盛り上がってしまい、長引いてしまった
これはなかなか機嫌を直してくれない気がする
ほとけ
こうして僕はいふくんの元へ向かった
コンコン
ガチャ
ほとけ
いふくんの部屋にやってきたが、当の本人は居ない
てっきり自分の部屋に居るかと思ったが、そんなことはなかった
となると、あとは僕の部屋くらいだろうか
とりあえずいふくんの部屋を出る
ほとけ
ガチャ
バタン
一応僕の部屋に向かってみる
入れ違いになっていることもないだろうから、 おそらく僕の部屋にいるのだろう
仮にいたとしたら何故自分の部屋に居なかったのだろう?
寂しさを紛らわすためだったりするんだろうか
なんて考えながら僕の部屋のドアノブに手をかける
ガチャ
ほとけ
いふ
扉を開くとそこにはいふくん
そこまでは良かったんだけど、問題はいふくんの服装にある
いふくんは、僕のお気に入りのパーカーを着ていた
所謂彼パーカー状態だ
僕には少しオーバーサイズなそれも、いふくんにはピッタリサイズだ
いふ
僕に見つかってしまってパニックなのか、上手く呂律が回っていないいふくん
顔は真っ赤で目は泳ぎまくっている
その姿は可愛いという一言で言い表せないほどのくるものがあった
ほとけ
ほとけ
優しくいふくんの頭を撫でる
さっきまで焦りまくっていたが、ようやく落ち着いてきた
いふ
ほとけ
しゅんとした様子で申し訳なさそうに言ういふくん
その様子すらかわいいなんてもはや罪だと思う
リスナーさんの前ではかっこいい王子様って感じなのに、 僕の前ではかわいいお姫様だ
甘えん坊だけど、とってもツンデレ
恥ずかしがり屋ですぐに顔が赤くなっちゃう
どこまでもかわいくて愛しい自慢の彼女
ほとけ
ほとけ
いふ
いふ
恋人にしか使わない甘ったるい声で愛を囁く
それだけでほんのり赤かった顔がりんごのように赤く染まる
普段は恥ずかしがってあしらわれることが多いが、今日は少し素直だ
ほとけ
ほとけ
いふ
いふ
ほとけ
ほとけ
ほとけ
いふ
いふ
僕の腕の中で幸せそうにしているいふくん
穏やかな顔と細められた目元は、子供っぽい
普段は大人びていても、甘える時はとことん甘えてくれる
仕事と活動を両立しているだけあって、 知らぬうちにストレスが溜まってしまうのだ
限界を迎える前に頼ってくれるのが一番いいんだけど、 いふくんは自分の限界に気付きにくいタイプだからそう言うわけにもいかない
その反動でかはわからないけど、よく僕に甘えるようになった
きっと本人は無意識だろうけどね(苦笑)
だから、いふくんが甘えてきた時は絶対に断らないようにしている
ストレスの捌け口になれたらいいなって思ってる
僕自身もいふくんを甘やかすことで癒されるから、 双方にとってウィンウィンなんだ
ほとけ
ほとけ
いふ
いふ
ほとけ
いふくんから素直に感謝を伝えられ、照れくさくなる
僕にとっては少しでもいふくんの負担が減ればいいな、と言う思いで 家事をこなしていたけど、こうやって言葉にして感謝されると恥ずかしい
今までの頑張りが報われた気がして嬉しくなった
ほとけ
ほとけ
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
いふ
ほとけ
さっきまで僕の方を真っ直ぐと見据えていたいふくんが、 僕に思いっきり抱きつく
いふくんはかなりの強さで抱きついてくる
少し痛いぐらいだが、必死ないふくんの姿を見ていたら何も言えなくなった
いふ
猫のようの擦り寄ってくるいふくん
彼の怖いところは自分のかわいさを自覚していないことだ
だからこそ、僕の心は撃ち抜かれ続けている
永遠に君に溺れてしまう
ほとけ
ほとけ
ほとけ
いふ
いふくんを押し倒してキスを落とした瞬間、 僕らはお互いに深く溺れていった───────────
〜終〜
コメント
4件
甘えん坊でツンデレとか神です 本当にかわいい(( ほのぼの、ッ!!いいですねぇ…()