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クラスの36人が教務室に行った時
稲西鈴華
何馬鹿なことを……
鈴華はそう呟いた
今の私はいじめられっ子だが
昔の私はそのような人ではない
少し前までは明るめのクラスのリーダーのような人だった
そんな感じだった
高校一年生の夏までは……
ある日私はとんでもないことをしてしまった
原田匠
お前さムカつくんだよ
原田匠
今から殴っていい？
利根田美羽
やめてください……
原田匠
じゃあさ、隣町のローソンで万引きしてこいよ
利根田美羽
なんで私が
原田匠
口答えすんじゃねぇぞ殴るぞ
利根田美羽
やめて……
稲西鈴華
原田！
その時クラスが騒然とした
稲西鈴華
利根田さんに何してんの
原田匠
おめぇに関係ねぇだろ
稲西鈴華
生徒指導の川田先生呼ぶよ
稲西鈴華
それでもいいの？
原田匠
てめぇふざけてんのか
匠は鈴華の胸ぐらを掴んだ
利根田美羽
稲西さんもういいです……
原田匠
お前黙ってろ
原田匠
よし、利根田お前辞めた
原田匠
次はお前だよ
稲西鈴華
は？
この時は軽い気持ちだった
どうせ口だけだろう
そんな予想を大きく上回った
次の日から私へのいじめが始まった
そこで私はある決意をした
今までの友達と縁を切った
友達が一緒にいるとその後までいじめの対象となると思ったから
私はあの日 全てを失った
利根田さんは何も悪くない
首を突っ込んだ私が悪いんだ
その時期から私は一人の時間を作るようになった
そのひとつの行動として
屋上で弁当を食べた
その理由はもうひとつ
「すぐ死ねるように」
人生の面白さを失った私は自殺へ興味を持った
それが経緯だ
あんなみんなで言いに行くってことはみんな私を気にかけてるってことかな
そんなわけないか
期待したら外れた場合の悲しみが大きいので期待などしない
ある日一人のクラスメイトが屋上に来た
稲西鈴華
誰っ……
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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