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スクールリベリオン！

第8話 - episode2.③

2025年07月24日

#タイムトラベル

#いじめ

#虐待

#人間関係

#中学生

うゆ🍥🎀

職員室

未来莉

すいませーん。

未来莉

遅れました

篠田

はーい。

篠田

あら？夏川さん？

未来莉

はい。夏川です。遅刻したので遅刻届けをとりに来ました。

篠田

どーぞ。さっき授業終わって休み時間だから

篠田

次の先生に渡してね

そう言い、篠田からカードを受け取ったあと、職員室を後にした。

休み時間中なのかガヤガヤしていた。

未来莉

（みんなまだ着替えてるよね）

未来莉

（いきなり入るのも気まずいから待っとこ）

今日夏

あははは

今日夏

〜ってなわけで

未来莉

（この声うちの教室から？）

未来莉

…。

未来莉

こっそり聞いてみよ

今日夏

てかさ、前まで思ってたんだけど

今日夏

未来莉ちゃんってなんか最近ウザくない？

未来莉

（は？）

静香

え！わかる〜

萌乃

自分、「いい子です」って雰囲気醸し出しててうざいよね

未来莉

…。録音しよ

カバンに入っていた携帯電話に録音機能をこっそりオンにする。

正蘭

てかさ、ぶっちゃけ嫌だったんだよね〜。学級委員を未来莉ちゃんに譲るの

未来莉

（正蘭？）

正蘭

地味だったくせにイキってきてマジむかついたもん。

正蘭

何が「クラスメイトに寄り添うよ」意味わかんない

理子

どうせ葉月くんに絡みたかったんじゃないの〜？あの子、人の彼氏寝取りそうじゃん

静香

うっわ〜。してそ〜

未来莉

（何それ…！意味わかんないんだけど）

未来莉

（てか、理子ちゃんと静香ちゃんって真面目そうだったのに裏ではこういうこと言うんだ）

※静香ちゃん…未来の回想に出てきた女の子。ほたるとの仲を注意した一人。正蘭率いる真面目女子グループの一人

※理子ちゃん…真面目グループの一人。清楚女子で一部の男子に人気があるゾ

未来莉

（許さない…。）

正蘭

でも、麗ちゃんってそろそろいじめんの？未来ちゃんのこと？

麗

え〜笑。まだわかんないけどぉ。

麗

清原が壊れたターゲットになるかもぉ

華

え〜。可哀想

静香

てかさ、梓ちゃんもそう思うよね

梓

えっと…さぁ

梓

よくわかんないかも

理子

え〜。いい子じゃん

静香

無理しなくていいよ〜。嫌いでしょ？

梓

う、うん。ちょっとね

未来莉

（ふーん。なるほどね）

未来莉

（私がいじめられたのはこういう理由なのね）

正蘭

まぁ、でも学級委員にはなれなかったけど風紀委員にはなれたし

正蘭

未来莉ちゃんだけ注意しようかな

静香

わ〜。正蘭かしこ〜い！

理子

あの子頭悪そうだからわんちゃん気が付かないしさ

理子

それに正蘭が蓮君好きなの知っててわざわざ勝ち取ったんだよ〜

未来莉

（それは知らん）

今日夏

うわー。性悪すぎて引く〜。

正蘭

ほんっと私ってさ、可哀想だよね〜

理子

よしよし、正蘭。

静香

十分頑張ってるからさ

未来莉

（アンタ何歳だよ）

理子

あ、それからセナちゃんもさ〜

未来莉

（音声ゲット〜）

未来莉

ちょろすぎて助かったわ。本当に

未来莉

（いい度胸ね。それにしても、敵に回すとか）

ショックだったが、感情が一週目のせいで欠落してしまったおかげで怒りを通り越して呆れが出てしまった。

未来莉

バッカみたい

蓮

あ、遅刻魔

蓮

何してんの？

未来莉

あ！バカ！しーっ

蓮

ごめんって

蓮

どうした

未来莉

ちょっとね。

未来莉

（絶対に許さない）

未来莉

（今回はあの子に協力してもらおう）

そうしてとあるクラスメイトにメールを送った。

今日夏

あ！未来ちゃん！

静香

どうしたの？今日遅刻するなんて珍しいよね

セナ

体調不良？

未来莉

あー！寝坊したの。寝坊。

未来莉

大した理由じゃないし、みんな心配してくれてありがと〜

未来莉

（本当は刺したいけど我慢しないと）

今日夏

本当に心配したんだから

未来莉

…。ねぇ

理子

どうしたの？

未来莉

みんな私のこと、友達だと思ってる？

ほんの出来心だった。

セナ

え！何言ってんの？私たち友達じゃん。

梓

…。そうそう！

今日夏

もぉ〜。いきなり何言い出すかと思ったらそう言うことー？

正蘭

当たり前じゃん！みんな未来ちゃんのこと大切なクラスメイトだし、友達だよ。

未来莉

（嘘）

正蘭ちゃんたちが慌てているのが見える。そして握りしめられた手には冷や汗がべっとりついていた。

未来莉

わかりやす

正蘭

？

正蘭

なんか言った？

未来莉

ううん！別に！

未来莉

ありがと〜！私も親友だよ！

未来莉

（絶対に潰す）

未来莉

！

未来莉

（来た！）

未来莉

ちょっとメールきたから送ってくる〜

セナ

おー、行ってらっ

うゆスタのやり取り

miku🎀

ねぇ、今日時間ある？

サメ子

んー。いいよ〜。

サメ子

どうしたの？

miku🎀

ちょっとね、面白い物撮れたの

miku🎀

アンタが好きそうなネタ

サメ子

え〜笑めんどくさ

miku🎀

つまんないこと言わないでよ〜。

miku🎀

今日夏たちのこと嫌いなんでしょ？私と協力してよ

miku🎀

あの時のこと、晴らすチャンスかもよ〜！

サメ子

あ、じゃあ受けようかな〜。

サメ子

じゃあ今度でいいから、バニーガール服着てくれたら別にいいよ〜

未来莉

…。

未来莉

マジか。次はもっとエロくなったよ

miku🎀

お、おう

miku🎀

いいよ

サメ子

マジでサンキュー！

サメ子

じゃあ、放課後に教室来てよ！

miku🎀

はいはい

サメ子

バイバーイ

未来莉

これでよしっと…。

セナ

未来ちゃーん！

セナ

終わった？メール

未来莉

うん！終わったよ

セナ

今日夏ちゃんが呼んでたよ〜

未来莉

今行くね〜。

未来莉

（許さない…。これで終わらせるわ。ほたるのことも私のことも）

放課後

未来莉

あ、いた！

未来莉

やっほー、カリン！

カリン

やっほー。みくっちゃん！

鮫島カリン。となりのクラスメイトで去年ほたると同じクラスだったかつ今日夏と同じ小学校だった一人だ。

コスプレが大好きでSNSではよくあげている。昔は今日夏たちとも仲が良かったが、オタクだとバレていじめられた過去を持っていた。

カリン

珍しいね〜。どうしたん？

未来莉

いいのが撮れたの！

未来莉

今データ送るね。

そうしてあの時撮った会話の音声データを花鈴に送る。

カリン

何これ？音声データ？

未来莉

…。

未来莉

聞いてみてよ

カリン

…。

だんだん音声データを聞いていたカリンはニヤニヤしていた。そうしてお宝を見つけたように目を輝かせる。

カリン

ヘェ〜。性格悪いな〜

未来莉

うん。ショックなんだけど自分

未来莉

それでさ私このままだと悔しいからあいつらの情報をさ、今日中に集めてくれない？

カリン

え？

未来莉

だってこう言うの得意でしょ？カリンって

カリンの得意なことは他人の情報収集だ。ゴシップと他人の裏垢を集めるのが大好きなので他人の噂話をよく知っていることも知っていた。

カリン

そうだけど

未来莉

どうしてもやらなければいけないことがあるの

未来莉

だから、お願い！私に協力して！

カリン

…。

カリン

いいよ。やるわ。

カリン

今日までだとすぐできるよ。朝飯前だし。

カリン

あとで送るね

未来莉

それからこの音声データ預かっておいて。

未来莉

もしかしたら消されるかもしれないし

カリン

わかった。預かっておく。

カリン

それからさ

未来莉

うん？

カリン

ほたるとの仲さ、大丈夫なの？

あの日以来、ほたるとの仲を相談してから親身になって繭実と相談に乗ってくれていた。（そして一週目のいじめも）

未来莉

…。たぶん大丈夫。

未来莉

今はね…。

未来莉

（あの手紙見てくれてんのかな…）

カリンと繭実が相談を聞いてくれなかったら私は卒業式前に精神崩壊してしまい、そのまま死んでいたかもしれなかった。

カリン

ふぅん。まぁいいけど。あとでメールするわ。

一方その頃

ほたる

こんな手紙よこしてくるなんて。

清原ほたるの手の中には一枚の便箋が握りしめられていた。

そこには2行ぐらいの簡潔な文で

「今日の放課後、屋上で待ってて。話がある。　未来より」

と書かれていた。

ほたる

（こんなこと書くなんてあの子も暇人ね）

ほたる

…。まぁいっか。

未来莉

あ、ごめん

未来莉

待った？

ほたる

別に。

ほたる

こんな手紙よこしてくるなんていったい何の用？

未来莉

あのね

未来莉

（落ち着け、私）

心臓がドクドクしているのがわかる。

緊張感を抑えて私は息を整えた。

未来莉

あのさ

未来莉

今まで思ってたけどさ、どうして私のことを避けるの？

これが一番聞きたかった。

ほたる

…。

ほたる

どうして？

未来莉

だって中2の初めは仲良くしてたのに

未来莉

いきなりよそよそしくなったから。

ほたる

なんだ。そんな理由。

ほたる

別に大したことじゃない。だってクラスが新しくなってアンタもあの子たちと一緒につるむようになったじゃん

ほたる

それに別に一人でも私は…

未来莉

嘘

未来莉

ほんとはさ

ずっと思っていた。ほたるが私を避ける理由

未来莉

私がいじめに巻き込みたくないから遠ざけてるでしょ？

ほたる

…。

未来莉

（やっぱりね）

ほたるに会う前にリズと少しだけ話していたのだった。

5分前

屋上へ向かう途中、てくてくのんびり歩いていたリズと鉢合わせした。

リズ

あ

未来莉

あ

未来莉

いきなり何？

リズ

あの〜。昨日は

気まずそうにリズは口をもごもごさせている。

リズ

昨日はごめん…。その…。

未来莉

…。

未来莉

別にいいよ。気にしてない。

未来莉

あとありがとうね。

リズ

え？

未来莉

アンタのおかげでさ、私さ、問題に向き合えそうかも

リズ

ふーん

リズ

そう

リズ

でどこ行くの？

未来莉

…。

未来莉

ほたるのところ

リズ

行くの？

未来莉

うん。なんか、ちゃんと向き合った方がいいし

未来莉

それにこういうのは学級委員の仕事だし！だって私後悔してるもん。一週目の出来事とかだってさ

未来莉

またあの時みたいになりたくない。

リズ

…。

リズ

行ってきな

未来莉

！

未来莉

うん！

リズ

あとさ〜

リズ

その子がアンタに冷たくしてる理由ってあの生意気小娘たちからアンタが絡まれないように避けてるからじゃないの？

そう言い、リズは私を呼び止め、あの時首を切られたウサギのストラップと裁縫道具を手渡した。

リズ

はい、これ忘れ物。

未来莉

これって…！

首の縫い目が綺麗にくっついていて新品のように綺麗にされていた。

リズ

時間かかったわ。本当にさ

未来莉

アンタ、裁縫できんの！？

リズ

え？

未来莉

不器用そうだと思ってた！

リズ

…。

リズ

喧嘩売ってる？

未来莉

あ！ごめん

リズ

早く行けば

未来莉

あ、ありがとう！

未来莉

じゃあ、行ってくる！

ほたる

はぁ？

ほたる

そんなわけないじゃない！

ほたる

私はただ…。

未来莉

これ見て

私はウサギのストラップを取り出した。

ほたる

…！

ほたる

なんでまだ持ってるの？

未来莉

ほたるとの思い出がたくさん詰まってるから。

ほたる

どうして？

ほたる

あんなに冷たく突き放したのに…。

右手に何か握りしめていたのかぽとりと持っていたものが落ちる。

それはかつて私があげた紫のウサギのストラップだった。

蜂屋さんたちに乱暴な扱いを受けたのか知らないが、泥まみれになっている。

未来莉

（…！）

未来莉

やっぱりね…。

そうして私はストラップを拾い上げ、手に持っていたハンカチで綺麗に泥を拭き取った。

未来莉

ねぇ、ほたる

ほたる

…。

ほたる

どうしてそこまでするの？

未来莉

うーん。よくわかんないけど親友だからかな。

ほたる

…！

ほたる

み、夏川さん？

未来莉

はい！これ綺麗になった！

ある程度綺麗になったのでそれをほたるに手渡した。

ほたる

ありがと

未来莉

ほたる。真面目な話なんだけど

未来莉

アンタさ、いじめられてるよね。ずっと

未来莉

蜂屋さんたちに

ほたる

…。

未来莉

このままだと

そうしてずっと言いたかったことを吐きだす。

未来莉

不登校になるよ

ほたる

は？

ほたる

何それ？冗談やめて

未来莉

夏休み明けに不登校になって

ほたる

だから！

未来莉

2024年10月11日に

ほたる

やめて！！

未来莉

転校するよ。

ほたる

！

ほたる

ふざけないで！

未来莉

ふざけてなんかない

ほたる

…。私は不登校になんかならない。

未来莉

お願い、ほたる。私の話を聞いて

ほたる

そんなの聞かなくても自分…で

ほたる

あ…。

ほたる

やだ、なんで！

気がつくとほたるの目からは涙が溢れ出ていた。

未来莉

ずっと我慢してたでしょ？

未来莉

本当は

ほたる

…。

未来莉

私はたとえほたるに嫌われてでも、全部受け止めるから

ほたる

ちが、う

未来莉

お願いだからいなくならないで、ひとりにしないでっ

未来莉

無視したりしたら許さないから

気がつくと私も涙が溢れ出ていた

それでもえずきながらも言葉を続ける。

未来莉

私を見てよぉ

未来莉

ずっと傷ついてるの！

ほたる

っ…。

未来莉

ねぇ！ほたる！

ほたる

未来！

未来莉

（下の名前で呼んだ？）

未来莉

ほた…る

麗

は〜い

麗

終了！

未来莉

え

未来莉

なん、で？

気がつくと蜂屋さんグループが突っ立っていた。

その様子を見て冷や汗がダラダラ出た。

ほたる

！

ほたる

アンタ…！

今日夏

未来ちゃーん

未来莉

今日夏？

今日夏

なんで清原さんに話しかけてんの？

今日夏

あれほど話しかけんなって言ってたのにさ

萌乃

本当さ〜。

萌乃

何してんの？

未来莉

…。

麗

一緒に来てくれるよね？

怯える私の前で蜂屋さんは目線で合図を送った。

ほたる

…！

ほたる

何すんの！？

萌乃

動いちゃダメだよ〜。

華

大人しくしなよ

ほたるは二人に取り押さえられ、どこかへ連れて行かれた。

未来莉

あ！ほたる！

今日夏

未来ちゃんはあたしと一緒に来てね

未来莉

…？え

今日夏

逃げないでね。

今日夏

逃げたら清原さんがどうなるかわかるよね〜

未来莉

…。

未来莉

わかった。いいよ

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