⚠️ATTENTION⚠️
◉この小説は犯罪を助長するものではなく、またそういった意図もありません。 ◉暴力的な内容が含まれているため、不快に思われる可能性があります。 それでも、大丈夫だよ!という方のみご覧ください☺️
るるんぱ
るるんぱ
上をみても下をみても、四方八方が白く染められた空間。 もしこれが単なる平穏な日常の1ページだとしたら、ここはただの掃除が行き届いた清潔感あふれる浴室——そんな感想でおわっていただろうな。
だけど、今の俺にとって、この妙に小綺麗な、それこそ一度も使われていない新品だと言われても気づかないほど、汚れひとつ見当たらないこの浴室は、ただただ『不気味』……その一言に尽きた。
理由は主にふたつ。 ——ひとつは、今、俺自身がおかれているこの混乱必至な状況。 そして、もうひとつが——
【密室殺人】
???
???
カイ
俺は身をひるがえし、数ある疑問のひとつに終止符を打つべく浴槽を指さした。 さすがにもう尋ねてもいいよね?
???
???
???
ロン
???
——というか、そこからは出ないんだね。 相手のペースにのまれていることを自覚した上で、お返しとばかりに俺も定型文を口にした。
カイ
ロン
カイ
カイ
ロン
カイ
ロン
君の奇行のせいだと思うんだけど——。 俺は瞬発的に浮かんだ愚痴を心の中に留め、その話題のレールに乗り込んだ。今はそれ以上に考えるべきことがある、それは確かだからね。
カイ
ロン
カイ
ロン
カイ
赤くなった己の指に目を向けながら答える。 扉も窓も換気扇のフタも、もとから外れる仕組みではないみたいに、まったく動く気配がなかった。 それがなんだか模型のような、作り物ってかんじで、俺はこの部屋に対して形容しがたい不安感をおぼえた。
ロン
カイ
???
突然、見知らぬ声があちこちにこだまして聞こえた。俺でもロンでもない、第三者の声……。 どこから聞こえているのだろう——その素朴だが重要な疑問は、この状況下において非常に安心できる知り合いの声によって解かれた。
ロン
天井に設置された換気扇。耳を澄ますと、たしかにその奥から声が発せられているようだった。
???
???
静かで美しいが、風景を反射するゆえに底が見えない湖面のような声。 落ち着いているようでどこか愉しんでいるような、そこしれない闇が自身の耳の中へと這いずってくる——少しでも気を抜くと飲み込まれてしまいそうだ。
この人は尋常じゃない、誰もが直感的にそう思うだろうね。 そして、そんな人間の支配下におかれるなんて……俺はずいぶんとけったいなご身分になってしまったみたいだ。
???
???
カイ
???
???
ロン
???
???
ロン
???
???
その言葉を最後に、Sの声は聞こえなくなった。
後編へ続く
コメント
1件
ギリギリを攻めてしまった……😇 キャラの感じはいかがでしょうか? 何か気がかりな点があれば、修正させていただきます🙇