インタビュアー
ジン
デビュー当時の自分にかける言葉。
インタビューでよく聞かれる質問だ。
今日はデビュー当時のことを少し振り返ってみようと思う。
デビューが決まった時、努力は報われるんだと思い、嬉しかった。
でも、そこからが苦しみのスタートだった。
才能のない僕は、毎回の振り付けにかなり苦労した。
振り付けが覚えられないし、覚えていても、体が上手く動かなかった。
先生にもよく怒られたし、居残りで練習した。
色々と試行錯誤はしていた。
筋トレをして体づくりをした。 ストレッチをして体は柔らかくなった。
でも、いくら条件は整っても、アイドルのダンスに慣れるのに、僕には人より長い時間が必要だったみたいだ。
もう、どこに向かって頑張ればいいのか、分からなくなっていた。
前に進んでいるのか、後ろに進んでいるのか、分からない。
この努力で合っているのか、もしかしたら間違った努力をしてきたんじゃないか。
ジンはダンスが下手だ、というファンの声が聞こえてくることもあった。
チームで1番覚えが悪く、下手だとファンにもよく言われていたので、いつも自信がなかった。
それでも、音楽番組で1位をとれて、どんどんコンサートの規模は大きくなっていった。
こんなに好きでいてくれている人がいるのに、自信がない姿でステージに立ってはいけない。
努力も大事だけど、もっと自分のやってきたことを認めてもいいんじゃないか。
今まで十分やってきたじゃないか。
そう考え始めると、自分のダンスにダメ出しを続けていた頃より、少し気が楽になった。
なぜか、自分のダンスもよく見えはじめ、他の人にも褒められることが多くなった。
人前に立つ仕事である以上、いろんな人から色々なことを言われることは避けられないけど、
自分が自分のことを1番に愛してあげよう、というのはいつも心に決めている。
筆者
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