キキョウの花

声、かけてみようかな、？ いやいや、何考えてんだ、俺。 あんな、芋女、興味ないし（笑）

急に話しかけてきて、なんだよ。 こんな子と遊んだ覚えあったっけ？ 酔った勢いで抱いたとか？ 思い出せよ、俺。

受け取った。 何これ（笑）手紙？（笑） こいつ、俺が遊んでるの知ってて 手紙渡してんの？（笑） 俺、どんだけなめられてんだよ（笑）

そういえば、そんな時期もあったな。 父さんと衝突しまくって、 苦しかったな。 あの時は俺も生きることに疲れてた から、こいつにこんな事 言えたんだろうな、。

彼女の目から、水が落ちた。 いや、水、なんかじゃない。あれは、 "涙"だ。 俺、なんか、泣かせるような事 したのか？

帰ろうとする彼女の手を、 掴んだ。 なんか、自分でもよくわかんない感情 でも、自分の勢いは止まらなくて、 抱きしめた。 強く、強く、抱きしめた。

それだけ言って、彼女は帰っていく。 さっき、抱きしめたのは、 彼女が好きだったからではない。 彼女を見ると、昔の自分を見ている ようで、守ってあげたくなった。 ただ、それだけ。

バーに入っていく。

バーに入っていつもの席に座る

あ、シュウ兄さんだ。