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第1話
この広い青空は
白の絵の具を
たっぷりとつけた筆を
水のなかにいれたような
大きい入道雲ができる。
もくもくと広がり
何かの巣のような
不思議な形の…
奏
教室の窓側の席に乱暴に座り、
夏服のワイシャツの
第一ボタンを開け、
手でパタパタと風を起こして
そう呟く。
窓を全開にしても
風が
教室に入ることはない。
ワイシャツが
髪が
汗で肌に張り付いて
気持ちが悪い。
風があったならば
幾らかマシになっただろうに。
ふと教室を見渡すと
下敷きを団扇代わりにしている奴や
ハンカチを濡らして 首に巻いてる奴もいる。
嗚呼、羨ましい。
僕も持って来ればよかった…
ハンカチなんて
予備がなければ手が びしょびしょになってしまうからな…
そんなことを考えながら、
無気力に教室を見渡す。
蒼
気怠気に、 声がした方向へ顔を向ける。
蒼
彼はそう爽やかに笑った。
奏
奏
少しでも体の熱を流すために
机に寝そべり、頬を当てる。
あ、少しだけだけど、 冷んやりして気持ちいい…
すぐぬるくなっちゃうのが 勿体無いけど…
蒼
蒼
“暑い”と言っているのにも関わらず
蒼は僕の肩に腕を回してくる
奏
はは、と苦笑いしながら、 そう言葉を溢す。
蒼の腕は少しばかり汗で湿っていた。
嘘ではないのはわかったけれど
暑いと言いつつ 密着する姿勢をとってくるのは
矢張り、蒼は少し変だ。
いつもとあんま変わんないけど。
蒼
蒼
ニヤニヤと 僕の顔を覗きながら蒼は言う。
奏
奏
奏
不貞腐れた様に顔を背けた後
思い出して蒼に話しかける。
蒼は
蒼
とあっけらかんと聞き返してきた
奏
奏
蒼
蒼
蒼はいつもの様に 2つ返事で言葉を返す。
奏
蒼
奏
奏
僕は少しばかり首を傾げ、そう言った
蒼
蒼
蒼
立ち上がり、
腕を頭の後ろ辺りで組み、
蒼はそう言った。
やっと暑いのが離れてくれた…
…
嫌では、無いんだけど。
奏
奏
机にへばりついていた自分の胴を起こし
蒼の方を向くと同時に
頭から汗がたらりと流れる
気持ちが悪い。
蒼
奏
蒼
奏
蒼
奏
蒼
奏