テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

一覧ページ

光と闇の禁断恋愛

第4話 - 第4話

2,118

2024年03月21日

#カントリーヒューマンズ

#countryhumans

#カンヒュ

目立たない小説家ヴァイス

薄れていく意識の中、真っ暗な水中に彼はいた。寒くって、何も見えず、ただただ暗いその世界の底へと沈められながらゆっくりと目を開けた

🇬🇧

……ここは？

🇬🇧

夢……の中？

何となく状況を読み取れたが、なぜこのような場所にいるのか全く分からずただ落ちていった。声からして、どうやら複数の人間が何かについて話し合っているらしい。ただ内容はよく耳を澄まさないと聞こえない

🇬🇧

誰の声だろう……？

声の主(1)

それで……捉えた……どうする？

声の主(3)

そいつなんだが……こち……に……して……置くこと……た

声の主(2)

そうで……か。……ですな。これで……の……が

声の主(1)

それも……まって、私たちの……が上がる……

🇬🇧

……何が上がるんだ……？

声の主(3)

そうですな……これは……たちが……の職ですからな

🇬🇧

……もしや……これは聖職者の……？

窓から差し込む朝日の光で目を覚まし、辺りをゆっくり見回すと、昨日の部屋とは違う部屋にいた。きっと誰かがこの部屋に運びに来てくれたのだろう。

外から聞こえる、小鳥のさえずり、木々が風に揺れながら踊っている音色、そんな自然に囲まれた音楽会に身と心を寄せていると……

🇫🇷

お目覚めかな？聖職者さん

🇬🇧

……なんだ、いたんですね

🇫🇷

そうだよ？もしかしたら生きてないのかな？って思ってね

🇬🇧

ほんと、サラッと人間の死についていえますよね。

🇫🇷

なんせ、どうでもいいんだよ。人間の死なんて……

🇬🇧

長生きできるから？人間を主食としているから？

🇫🇷

……さぁね

🇫🇷

何百年も生きてきて、そんなの考えたことないや

🇬🇧

そうですか……

🇫🇷

それで、起きてないけど……具合悪いの？

🇬🇧

え？……まあ、そんな感じでしょうね

🇫🇷

感じって……ほんと人間って少し気持ち悪い

🇬🇧

そんなもんですよ、自分の事を曖昧に言うもんなんですよ

🇫🇷

ふーん……

🇫🇷

それでひとつ質問なんだけどいいかな？

🇬🇧

はい？

🇫🇷

何うなされてたの？

🇬🇧

うなされ……え？

🇬🇧

もしかして……え？

🇫🇷

少し様子見で来てただけだよ。そしたら君が眠りながら何か苦しそうにしてたから

🇬🇧

だからそれで……

🇫🇷

まあいいや、生きてるか死んでるか確認しに来てただけだし

悪魔というのは本当に人間が嫌いのようだった。まるで、その人間に過去に残酷な事をされて、人間に対して憎悪を秘めているように……

🇫🇷

どうかしたの？僕なんか見て

🇬🇧

いいえ？ただ……ひとつ疑問があるんです

どうせ人間の考え事だ……絶対にくだらないものだろうと思っている顔をしつつ、どんな疑問を持っているのかを半分ある好奇心で聞いてみた。

🇬🇧

もしかして……あなたは聖職者に捕まったことがあるんです？

🇬🇧

それも……彼らの私利私欲のためが故に……

🇫🇷

……え……？

🇫🇷

なんで……そんな……まさか……

🇬🇧

……これは私が見た夢でしかないのですか…もしかしたらと……

🇫🇷

……

🇬🇧

その様子だと……図星ですね

🇫🇷

……君、ただの聖職者ではなさそうだね……何者なんだい？

🇬🇧

私は……生まれつきある特殊能力を持っている聖職者です

🇫🇷

能力……

🇬🇧

その能力は……不特定の人間の過去を夢にして見える物です

🇬🇧

もうひとつ、私にも分からないのですが悪魔が嫌う光の能力が微量ですがあるみたいなんです……

🇫🇷

なるほど……だから血の中に僅かながら毒のようなものがあったんだね

🇫🇷

……でも、すごいね

🇫🇷

人間の中にも僕のように能力を持ってる奴もいるだなんてね。

🇬🇧

いや、それってただ単にあなたがあまりここから出てないからでは……？(ﾎﾞｿｯ)

🇫🇷

ん？なんか言ったの？

🇬🇧

いいえ？ほんの独り言ですが？

🇫🇷

(やっぱり、こいつ嫌な人間だ……)

🇬🇧

それで……やはりあなたは彼らの私利私欲のために……？

🇫🇷

そうだよ……君の言う通り。

🇫🇷

だけど、全ては話さない。

🇬🇧

ええ、知ってますよ

🇬🇧

あんな事されて、そしてあのような言葉を聞かれたら……尚更です

🇫🇷

……ほんとに人間って気持ち悪い

🇫🇷

人間によって……考えが違うから……よく分からない。

🇫🇷

でも……

🇬🇧

ん？

🇫🇷

今は……少しだけそうは思えない

🇫🇷

これって……どんな感情なんだろね

🇬🇧

さぁ……人間である私でさえ分かりかねます

🇬🇧

……今頃、あの街の人たちはどうしてるんでしょ……

🇫🇷

……心配してるの？

🇬🇧

ええ、聖職者でもある身そして……あの街で育てられてきた身……

🇬🇧

心配以外する事はないですよ

🇫🇷

んじゃ……明日あの街に帰してあげようか？

悪魔の口から出たとは思えない言葉が発せられた時、聖職者は一瞬凍りつきもう一度自身の頭で整理しようとしたが、悪魔が言ったことが未だに信じられないでいた。

🇫🇷

もしかして……僕がそういうとは思ってなかった感じ？

🇬🇧

え？……えぇ、そうですよ。

🇬🇧

だって…あなたなら私が死ぬまでここに捕えるつもりなのかと思ってたんです……

🇬🇧

どういう風の吹き回ですか？

🇫🇷

ん？

🇫🇷

君たちで言う｢気分｣にあたるのかな？

🇬🇧

気分でそういうのしてもいいのか……？(ﾎﾞｿｯ)

🇬🇧

でも、ここから帰してくれるのはありがたいです。

🇬🇧

でも、帰るには森を通って行かないと行けないのでは……？

🇫🇷

その時はその時さ、必ず帰れると思うよ

🇫🇷

まあ、明日から帰るって事だし……

🇬🇧

ん？……まさか

🇫🇷

うん、そのまさかだよ。

何となく察した聖職者は、なんの抵抗をすることもなく、悪魔に自身の血肉を捧げた。

🇬🇧

ん……！朝にしては、強すぎじゃないですか？……ﾝｸﾞｯ///

🇫🇷

これぐらい……我慢して……///

太陽の光に照らされた彼の首筋から、真っ赤な血がゆっくり流れ日光を反射しながら輝き、また更に溢れ出す血。そんな血の中に透明で美しい雫が混ざっているなんて、2人は知らなかった

2人が最後の1日を過ごしている間、街ではある人物が街で有名な何でも屋の元へやってきた。

牧師

失礼します。

何でも屋の主

おや、いらっしゃい。牧師さん

何でも屋の主

ここの何でも屋に何かようかい？

牧師

ええ、ちょっと……

何でも屋の主

ほぉ……それであんたが気になることって一体？

牧師

それはですね……

この作品はいかがでしたか？

2,118

1件

初コメ失礼しますあの…最高です(語彙力消失 Σｂ( ｀・ω・´)ｸﾞｯ

目立たない小説家ヴァイス

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

光と闇の禁断恋愛

第4話 - 第4話

作者の他の作品すべて見る

#カントリーヒューマンズの新着小説
一覧

関連するタグ

光と闇の禁断恋愛

第4話 - 第4話

作者の他の作品すべて見る

#カントリーヒューマンズの新着小説一覧

関連するタグ

#カントリーヒューマンズの新着小説
一覧