コメント
1件
このお話大好きだったので続き出て嬉しいです!!
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト
では、行ってらっしゃい
コツ、コツ、コツ、コツ…
ただ二人分の足音だけが静かな廊下に響く
エーミール
グルッペン
エーミール
グルッペン
エーミール
グルッペン
エーミール
グルッペン
漸く振り返ったグルッペンの顔は 強い怒りに満ちていた
エーミール
グルッペン
ギュウ…
エーミール
グルッペン
グルッペン
エーミール
グルッペン
ダンッ!!
エーミール
強い力で壁に押し付けられ、動けなくなってしまう。 掴まれた手首からギリギリと音が鳴る。
グルッペン
グルッペン
グルッペン
『俺』を見てくれるのだろう?
ちゅ……ぐちゅ…じゅる……
エーミール
グルッペン
嗚呼
いつから
こうなってしまったのか
私は
キミに向き合えていなかった?
俺は
どうすれば良かったんだろう
どうしたらいいんだろう
蝶と十字架が飾られたピアスが しゃらりと悲しげに揺れた
数年前
とある国の軍学校にて
ポロン…ポロン……
美しいピアノの音色が部屋に響く
エーミール
グルッペン
エーミール
グルッペン
エーミール
私はとある名の知れた貴族の家系に 長男として生まれた
グルッペン
グルッペン
エーミール
そして エーミールは幼い頃に両親に捨てられてしまった孤児だった
グルッペン
エーミール
エーミールとは 同じ軍学校に通い、同じ寮部屋で暮らす親友だった
グルッペン
グルッペン
エーミール
エーミール
グルッペン
エーミール
グルッペン
エーミール
グルッペン
どちらからともなく笑い声が上がる
グルッペン
今まで俺にはエーミールの様な 普通の友達なんていなかった。
何故なら皆
俺の事をフューラー家の跡継ぎとして
グルッペン『フューラー』を見ていたから
だから
『グルッペン』を見てくれる人は エーミールが初めてだった。
グルッペン
エーミール
グルッペン
エーミール
初めの方はこれで満足していた
エーミールとギロンが出来る 同じ目線で話し合える
これだけで充分だった
充分だったのに
ギシ…ギシッ……
エーミール
グルッペン
ぐちゅっ
エーミール
なんで、こうなったんだ…?
あぁ、そうだ
血迷った高学年の阿呆共が エーミールに手を出そうとしたんだった。
それで、何とかそれを止めて
阿呆共を痛めつけてから教官に突き出して
エーミールを落ち着かせる為に部屋に戻って
着替えを用意して
それで
あいつの、エーミールの首に
キスマークを、見つけて
ごりゅっ…ぐぷんっ……!
エーミール
エーミール
怖がって逃げようとするエーミールを 力ずくで、ベットに縫い付けて
流れている涙も無視して
無理矢理
レイプ同然の、セックスをして
俺が正気に戻ったのは事を終え 眠りから覚めた後だった
脳が覚醒し始めた矢先 俺の頭の中は絶望に支配された
自分でも気が付いていなかった エーミールへの想いを
こんな最悪の形で知る事になるなんて
知った矢先に
失う事になるなんて
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
腕の中で眠るエーミールに
ただただ懺悔の言葉を吐き続けた
エーミール
グルッペン
エーミール
グルッペン
その時は
ただただ
恐ろしかった
己の愚行で 愛する人を失ってしまうのが
でも
エーミール
グルッペン
アイツは、エーミールは
何も変わらなかった
エーミール
グルッペン
エーミール
グルッペン
エーミール
グルッペン
グルッペン
グルッペン
エーミール
エーミール
エーミール
エーミール
エーミール
エーミール
エーミール
グルッペン
エーミール
グルッペン
エーミール
グルッペン
グルッペン
エーミール
エーミール
グルッペン
エーミール
エーミール
エーミール
グルッペン
グルッペン
それから暫くして
正式にエーミールとの交際を始めた
勿論両親には言わずに
軍学校を卒業して、家と縁を切ってからも
革命を企て実行してからも
一国を治め、総統になってからも
エーミールとの関係はずっと続いていた
数え切れない程に身体を重ねて
そのまま夜を明かした
気付いていない訳では無い
ちゃんと自覚しているつもりで居た
エーミールへの
醜いまでの依存と、独占欲に
エーミールが他のメンバーと一緒に居るだけで心に影がかかるようになったのはいつからか
エーミールが他のメンバーと話して居るだけで言われもない不安に襲われるようになったのはいつからか
エーミールが一般兵達に笑顔を向けるだけで酷く怒りが込み上げるようになったのはいつからか
総統と言う立場上
それを表にひけらかす訳にも行かず
いつの間にか
その劣情の矛先は エーミールになった
自分でも可笑しい事くらい解る
俺が勝手にエーミールを求め 勝手に劣情をつのらせ 勝手にそれをぶつけている
エーミールが 俺に抵抗出来ないのをいい事に
解っている
解っているんだ
エーミール
また今夜も ベッドに磔にされた蝶を抱いた
するり…
グルッペン
赤くなった眦を優しく撫でる
グルッペン
また
また やってしまった
もう何度目だろうか
この暴力紛いのセックスは
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
蝶を抱き締めたまま ぽつりぽつりと懺悔を零す
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
返事は無い
その事に
酷く、寂しくなって
酷く、安心して
ゆるりと瞼を閉じた
エーミール
エーミール
もう元に戻れない事なんて
解ってる癖に
続く……?
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト
白猫ヤマト