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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

春の木漏れ日

桜並木

優しくふく風を浴びながら 読書をするのが好きだ

ユンギ

…………

ユンギ

…………

その時 一瞬強い風がふいた

ユンギ

うわっ……

ユンギ

なんだ…?

ユンギ

まぁ、いいや。

ユンギ

…………

ねぇ

ねぇってば!!

ユンギ

…………

おい!!

ユンギ

うわっ……なんだ?桜の花びら?

やっと反応した

ユンギ

ん?

ここ!!上だよう·え!!

ユンギ

……あっ

ジミン

やっほー

ユンギ

……どうも。

ジミン

ちょっ……ちょっと!!すぐ本読まないで構ってよ!!

ユンギ

(めんどくさ…)

ユンギ

なにか?

ジミン

よっと!!

ユンギ

うわっ…

ジミン

ねぇ…最近よく来るよね

ユンギ

暇な時は

ジミン

何読んでるの?

ユンギ

これは自伝の本

ジミン

ふ〜ん…よく分からない

ユンギ

……で?

ジミン

ん?

ユンギ

何か用?

ジミン

別に〜

ジミン

邪魔?

ユンギ

邪魔

ジミン

もう!!知らない!!

ユンギ

はいはい。

ユンギは本を読み始めた

ユンギ

…………

ユンギ

あのさ、

ユンギ

……あれ?

見回したが彼の姿は無かった

ユンギ

まぁ…いっか。

次の週末

ユンギ

…………

ジミン

よっ!!

ユンギ

…………

ジミン

よっ!!!!

ユンギ

ん?

ユンギ

あぁ…

ジミン

ねぇ!!反応薄すぎない?

ユンギ

そう?

ジミン

だから!!すぐ本読まないで!!w

ユンギ

読書しに来たんだよ俺は

ジミン

知ってるよw毎年この季節、この場所に来るよねw

ユンギ

え?

ジミン

ここ好きなの?

ユンギ

別に静かならどこでもいい。

ユンギ

でも春はこの木の下が1番落ち着く。

ユンギ

それだけだよ

ジミン

この木が落ち着く…か...///

ジミン

ふふふっ

ジミン

静かにしてるから隣りにいてもいい?

ユンギ

……静かにしてるならな

ジミン

うんw

ユンギはそのまま読み続けた

ユンギ

んっ〜はぁ。…ん?

ユンギ

寝てる

ジミン

…………

ユンギ

不思議な子だ。

ユンギ

おい。

ジミン

うっ…あ、寝てたw

ユンギ

俺は帰るがお前は?

ジミン

僕?

ジミン

僕も帰るよ

ユンギ

家はどこなんだ?

ジミン

……

ジミン

気になっちゃう?♡

ユンギ

別に

ジミン

もう!!

ジミン

僕はまだここに居る

ユンギ

そっか。じゃあな。

ジミン

うん。バイバイ

それから2人は桜の下で 会うようになった

ユンギ

今更だけどお前名前は?

ジミン

名前?

ジミン

名前か……

ジミン

ジ……ジミン!!

ユンギ

俺はユンギ

ジミン

ユンギ…ふふふっ

ユンギ

ジミンはいつも会いに来るのはいいがただ横にいてつまらなくないか?

ジミン

全然♡

ジミン

ユンギを見てるの楽しいよw

ジミン

ユンギは……僕がいたら邪魔?

ユンギ

最初は邪魔だったけど 今は心地いいよ

ジミン

よかったw

通行人

明日から雨らしいね。

通行人

そうらしいわね〜今日来れて良かったわ

ジミン

…………

ユンギ

そう言えば、天気予報で言ってたな…

ジミン

…………

ユンギ

どうした?

ジミン

え?……ううん。

ジミン

明日雨だったら来ない…よね?

ユンギ

雨は嫌いだ

ジミン

桜散っちゃうね…

ユンギ

そうだな…

ユンギ

今年の桜は今日で終わりかな…

ジミン

終わらないよ!!!!

ユンギ

どうした?

ジミン

……雨が降っても桜は咲いてるから!!

ジミン

雨なんかにまけないから…

ユンギ

落ち着けよ

ジミン

……ごめん

ジミン

ユンギ……本当に明日雨だったら来ないの?

ユンギ

雨なら……来ないかな

ジミン

そっか……

ユンギ

大丈夫か?

ジミン

うんw

ユンギ

じゃぁ 帰るわ。たまには一緒に帰るか?

ジミン

えっ?

ジミン

いや、もう少しここに居る

ユンギ

そっか……じゃぁな

ジミン

うん またね

ジミン

雨降らないで……

ジミン

まだ離れたくないよ……

ジミン

やっと…会えたのに…

もう諦めろ…

明後日には桜は散る

ジミン

分かってる……

猶予は2日……これは変わらない

ジミン

うん……

ユンギ

やっぱり雨降ったな

ユンギ

ジミン……

ユンギ

いや、こんなに降ってたら
来るわけないか

次の日も雨は降り続いた

ユンギ

今日もか……

ユンギ

雨は嫌いだ

ユンギ

今日も家で読むか……

ユンギ

そろそろ寝るか…

その時

窓を叩く音が聞こえた

ユンギ

えっ……

しかし 何故か怖さは感じなかった

窓を開けた

ユンギ

桜?!

開けた瞬間

桜の花びらが舞った

ユンギ

なんだ…?

ユンギ

…………

何か胸騒ぎがした

ユンギ

ジミン……?

ユンギは走り出した

何故走ってるのか

何故 あの桜に向かってるのか

分からなかった

けど 走り続けた

ユンギ

はぁはぁ…なんだよ…

ユンギ

なんで走ってるんだよ…

ユンギ

…………

ユンギ

え?なんであの桜だけ
光ってるんだよ……

ゆっくり歩き出した

ジミン

ユンギ!!

そこにはジミンがいた

ユンギ

ジミン?!

ユンギ

なんでこの桜だけ…

周りの桜は夜の暗さに包まれていた

連日の雨で花びらも散っていた

ジミン

キレイでしょ?

ユンギ

キレイだけど…

ユンギ

ジミン顔色悪くないか?

ジミン

え?そう?気のせいだよw

ジミン

今日は本持ってきてないの?

ユンギ

え?あぁ……

ジミン

ねぇねぇ!!座ろうよw

ユンギ

う、うん。

ジミン

本当に雨降ったね……

ユンギ

そうだな…

ジミン

周りの桜散っちゃった

ユンギ

……

ジミン

不思議?

ユンギ

え?

ジミン

なんでこの桜だけ満開で…光ってるか

ユンギ

あ、あぁ。キレイだけどな…

ジミン

あぁ〜ユンギはずるいなwww

ユンギ

え?

ジミン

僕が欲しかった言葉…いつも言ってくれるw

ジミン

ユンギ……

ユンギ

ん?

ジミン

忘れないでね

ユンギ

え?

ジミン

僕は忘れない…

ユンギ

何言ってるの?

ジミン

…………

ユンギ

ジミン?

ジミン……時間だ

ユンギ

だれ?!
時間ってなんだよ……

ジミン

ユンギ……

ジミン

僕はね…この桜の木なんだ

ユンギ

え?なにいってるんだよ…

ジミン

何年もこの木の下に来るユンギを見てきた

ジミン

毎年それが楽しみで…嬉しくって…

ジミン

触れたくて 気づいて欲しくって

ジミン

神様にお願いしたんだ。

命が宿るのは今日までの約束

ユンギ

え……

ジミン

最後が雨だなんて…運命を恨んだよw

ジミン

最後……やっぱりユンギに会いたくて僕の命全てを使ってユンギを呼び、桜を満開にしたんだ…

ユンギ

最後って……また会えるだろ?

それは無理だ

ユンギ

なんで?!

桜に命を吹き込めるのは1度のみ。
しかもジミンは全ての力を使ってしまったから蘇ることはない

ユンギ

そんな……

ジミン

ユンギ……

ジミン

ありがとう…ユンギがいつも僕のそばにいてくれたから幸せだった。
たまにふと見上げるユンギの顔が大好きだった…

ユンギ

ジミン……

もう限界だ。

ジミン

うん

ユンギ

ちょっと待ってくれよ!!

ジミン

ユンギ……僕を忘れないで…
毎年桜を見に来てね…

ユンギ

行くなよ…

ジミン

いきたくないよ…ぅぅぅ

ユンギはジミンを抱きしめた

ジミン

ユンギ……

ユンギ

ジミン……ありがとう…
君のそばはとても居心地が良くて幸せに満ちた日々だったよ…

ジミン

ユンギ〜うわぁぁぁ

ユンギ

泣くな……笑えよw

ジミン

ユンギだって泣いてるじゃんw

ユンギ

うるさいw

ジミン

あははは ユンギありがとう…さようなら

ユンギ

ジミン……またな

抱きしめた腕の中は 花びらに変わった

ユンギ

ジミン……

本来は記憶を消さなければならない

でも…見逃す

ありがとう…さようなら

満開だった桜は周りと 同様に散っていた

今年も変わらずあの桜の下に来た

ジミンの面影を探しながらも いつもと変わらず読書をし続けた

ユンギ

今年もキレイに咲いたなジミン……

優しい風が花びらと一緒に ユンギを包んだ

ユンギ

……邪魔をするなジミンw

ユンギはそのまま本を読み続けた

END

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