あれから俺は公安の情報から組織の使える範囲の情報まで
○○の過去の詳細を調べる為に使えるものはなんでも使った。
分かったことを簡潔に言うなら…………彼女の過去は重すぎた。
両親が組織のやつらに殺され、組織の仕事まで任され……
足掻きたくとも足掻けない組織という檻の中でずっと暮らしていたようだ。
諸伏景光
……

降谷零
……

降谷零
もっと、早く気づけば…助けれてれば……

諸伏景光
…疑問には思ってたんだ

諸伏景光
親密度が特別高いという訳でもない俺を

諸伏景光
nockの疑いを晴らせるくらいの情報を動かしてまで助けた……しかも“嘘”の情報で

諸伏景光
ただ、マティーニは謎多き人だったから想定に入れないようにしてた……その結果これだ

降谷零
○○……マティーニが言っていた「別れ際に“またね”なんて言った?」

降谷零
これから推測するにもうマティーニの状態でも○○の状態でも向こうからは会いにこないということだろう

降谷零
俺達が潜入したての頃から知っていると彼女は言っていた

降谷零
だけれど会おうとはしなかった

諸伏景光
組織の一員であることがバレたくなかったから

降谷零
それもあるとは思うが……俺が思うのは

降谷零
覚悟が決まってなかったから

諸伏景光
……!

降谷零
何処かしらに心の揺らぎがあったから会えなかった

降谷零
だが、俺達の周辺の人も助けた

諸伏景光
周辺の人……?

降谷零
俺も信じられなかったんだが、萩や松田の爆弾事件の時

降谷零
その爆弾詳細の情報を警察に流したのは○○だったんだ

諸伏景光
……は?

諸伏景光
じゃあ真犯人をすぐに割り出したってことか……

降谷零
伊達は事故に合いかけたことがあっただろ?

諸伏景光
あぁ、張り込み明けの?

降谷零
そう、その時に偶然○○が伊達に電話をかけた

降谷零
電話を取ろうとしたら目の前から車が来ていることに気が付き

降谷零
奇跡的に避けることが出来た

諸伏景光
……それは本当に偶然?

降谷零
あぁ、伊達が折り返してみたら間違え電話だったと言っていたらしいからな

諸伏景光
そ、っか……

諸伏景光
じゃあみんな影から○○に守られてたのか……

降谷零
そう言う事になるな

降谷零
少し整理すると

降谷零
○○が会えなかったのは会うため、みんなから離れる“覚悟”がなかったから

降谷零
“覚悟”が固まり、2度目の再開をする事にした

降谷零
これを最後とするために

諸伏景光
俺達の周辺の人も助けていたってことは

諸伏景光
心まで組織に染まっている訳ではないよな

降谷零
あぁ、だから今ならまだ間に合うかもしれない

降谷零
2人で○○を組織から引き抜くぞ

諸伏景光
あぁ
