TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

???

ごめん、ちょっと散らかってるけど……

女の子

いえ、大丈夫ですよ

???

そっか…

???

お風呂今から沸かすから、それまでちょっとお話ししようか

女の子

えあっ、はい……

???

まず、名前は?

女の子

名前……

私の名前。そんなのあったっけ……?

今まで「お前」とでしか呼ばれてなかった気がする。

でも…流石に、名前くらいはつけてもらったはず。 なのに思い出せない……

???

……もしかして、名前…

女の子

いやっ、付けられていたとは思うんですけど…
思い出せなくて……

???

………

???

じゃあ……僕が付けてあげよっか?

女の子

えっ!はい…!
あなたに付けてもらえるなら……

???

うーん……それじゃあ

???

レンゲ、なんてどう?
僕の名前がレンだから…似せてみたんだけど

女の子

レンゲ……
レンゲ!いいですね!

レン

気に入ってもらえたみたいで良かった。

レン

じゃあ、次は……

 

お風呂

♪♪♪
お風呂が沸きました。

レン

お風呂沸いたみたい。入っておいで。

レンゲ

ふう……

あったかい……冷えた体がどんどん温まっていく。

レンゲ……確かレンゲは、花の名前だった気がする。

どんな花だったっけ…?花言葉とかも気になる。

レンゲ

(いつか調べてみよう)

 

 

 

レンゲ

……あっ

体を洗っている途中、私は改めて自分の体の傷を目にする。

顔には、まだ叩かれた跡が残っている。

本当に良かった。あの家から出てこれて。

レンゲ

お風呂あがりましたー。

レン

おかえり!

レン

お風呂入っている間に、ご飯作ったから食べて!

レンゲ

ありがとうございます!

テーブルの上にあったのは、卵がふわふわのオムライス。

かすかに甘い匂いがする……とても美味しそう。

レンゲ

いただきます…

 

レンゲ

……美味しい!

レン

本当!?良かった〜!

レン

上手く作れたか心配だったけど……

レンゲ

すっごく美味しいです!
料理、得意なんですか?

レン

そんなに得意じゃないけど……
レシピがあれば、そこそこ作れるよ。

レンゲ

へぇ〜……

 

 

 

レンゲ

ごちそうさまでした!美味しかったです!

レン

喜んでもらえて良かった!
お皿洗いは僕がしとくから、それまでくつろいでて!

レンゲ

ありがとうございます!

 

 

レン

ふー…終わったぁ…

レン

……それで、話の続きだけど…

レン

レンゲは、なんで独りであそこにいたの?

レンゲ

…えっと。親が喧嘩して、叩かれて……
この家から逃げたいって思ったので、家から飛び出して……

レンゲ

行くあてがなかったので、あそこにいました

レン

そっか…ちなみに今、何歳?

レンゲ

13歳です。中学校に上がったら…お金が無くなって
だんだん私を無視するようになって……

レン

13……

レン

(可哀想に。ちゃんとした家庭なら、
中学校で沢山遊ぶことが出来たはずなのに……)

レン

……可哀想に。

レン

親は何してたの?

レンゲ

お母さんはフリーターで、お父さんはサラリーマンでした

レンゲ

でも……お父さんの会社が不景気になって

レンゲ

家に帰ってくる日がだんだん減っていって…

レンゲ

…そうしたら、お母さんはホストにハマって

レンゲ

両親が家に帰ってくる日が少なくなりました…。

レン

あー…。だからお金が無くなったのか。

レンゲ

……はい。

レン

中学校に上がる前は?お母さん達は仲良かったの?

レンゲ

はい。お父さんの会社が不景気になるまでは、お金もあったし……

レンゲ

家族で旅行とかも行って……凄く楽しかったです。

レン

じゃあ、学校もちゃんと行けてたって事…?

レンゲ

そうですね…。友達とかもたくさんできて、いっぱい遊んだりしました

レンゲ

……中学に上がってからは、離れ離れになっちゃいましたけど

レン

そっか。
色々、過去のこと思い出させちゃってごめんね。

レンゲ

いえ……大丈夫です

レン

ごめん、ちょっと話し込んじゃった。
もう23時だから……そろそろ寝る?

レンゲ

!はい……ちょっと眠たくなってきたかもです

レン

わかった。
…僕の部屋のベッドでいいなら、寝てていいよ

レンゲ

あなたはまだ……寝ないんですか?

レン

うん。ちょっとやる事があって。
先寝てていいよ。

レンゲ

分かりましたー。おやすみなさい。

レン

うん、おやすみー。

レンゲ

ふー…

眠たい……さっさと寝よう。

……今日だけで、いろんなことがあったなぁ。

いきなりこの人の家に来ることになっちゃったけど……

大丈夫、かな……

学校の先生は、知らない人について行くなって言ってたけど

まだあの人のことは信用できない……何されるかわかんないし。

話した感じはいい人そうだったけど……

レンゲ

レンゲ…かあ。

この作品はいかがでしたか?

34

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚